先日ソフトバンクグループは赤字にもかかわらず、自社株買いを表明しました。一般に自社株買いは何のために行われますか。その理由で間違っているのは?

  • 流通する株式を減らして1株あたりの価値を高めるため
  • 自社で株を買うことで経営の自由度を高めるため
  • 投資家にもっと安い値段で株を買ってもらうため

ヒント

自社株買いをするとその買いで株価が上がります。自社の株式保有比率が上がると外部の投資家の持ち株比率を下げる効果もあります。

解答

3:投資家にもっと安い値段で株を買ってもらうため

一般的に自社株買いは株式市場で行い、会社が投じた自社株買いの資金が株価を押し上げて上昇させる効果があります。自社株買いで、市場に出回っている株式の数が減ることで、1株あたりの価値が高まるからです。その株を買いたいという需要が同じなら、株数が減って需給がタイトになることで、株の価格が上昇しやすくなるのです。保有している株主にとっては上昇が見込めるので大歓迎です。このため、一般に自社株買いは株主配当の増額や配当性向の引き上げなどと同じ株主還元策の一つと見なされています。ソフトバンクグループの場合、大株主の外資系ヘッジファンドが自社株買いを要求していた事情もありますが、自社株買いをすることで、外部の投資家の持ち株比率を下げ、自社ならびに大株主の孫正義氏の経営の自由度を高める狙いもあるようです。

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