本日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは108.20

下値メドは106.46

今朝の天気マークは「くもり」

※天気の判定基準は記事末尾にあります

リスクオンでも
オフでもない世界で

 ヒトとモノの移動量は経済回復の度合いを示すバロメーターです。移動量の増加は企業活動の拡大を示し、外出が増えれば消費も増えます。したがって、移動量の増加と株価上昇には相関関係があるといえます。

 新型コロナによるロックダウンで世界の移動量がほぼゼロまで落ち込んだとき、中央銀行や政府は緩和政策や財政政策によって経済を支えてきました。現在もそれは続いていて、そのおかげでマーケットはコロナ後の世界に希望をつなげられるのです。

 感染率が低下するともに世界で経済が再開して、さあこれからだ、という時に米国で最も人口の多い3つの州のうち2つ(フロリダ州とテキサス州)で感染が拡大。中国の北京では、50日以上も感染報告がなかった後、100件近くもの新たな事例を発表。楽観的経済見通しに対する試練が早くもやってきました。

 マーケットが相場の方向に確信を持てない状況で、ボラティリティは高くなります。リスク許容度が低くなっていることも、相場の動きを加速させる要因。

 上下動を繰り返した後、いずれはどちらかに抜けていくのでしょうが、注意したいのは、現在の株価やドル/円には、良いニュースがほぼ織り込まれていること。FOMC(米連邦公開市場委員会)は様子見モードに入っているので、これ以上の新しい政策は期待できない。マーケットが今後上昇していくには、実態経済が強くなるという証拠が必要です。

 注目の株価と原油先物、そして新型コロナの感染状況は?「今日の注目グラフ」をご覧ください。

毎ヨミ!FXトップニュース

15日のドル/円のNY市場終値は107.35円

 前営業日の終値比0.00円だったので、今朝の天気マークは「くもり」です。

今日の格言:

誤った行動をとる事を恐れるよりも、敢然と正しい事を行おうとすることの方が、さらに勇気を要する -エイブラハム・リンカーン

今日は何の日(6月15日):

聖武天皇が都を難波京から平城京に戻す(745年 - 天平17年5月11日)
衣川合戦。源義経自害(1189年 - 文治5年閏4月30日)
マグナ・カルタ制定(1215年)
ベンジャミン・フランクリンが、雷が電気であることを証明(1752年)
アメリカ独立戦争: ジョージ・ワシントンが大陸軍の総司令官に任命(1775年)
坂本九の「上を向いて歩こう (SUKIYAKI)」がビルボード1位を獲得(1963年)
イチローがピート・ローズの記録を抜き、日米通算4,257安打の世界記録を達成(2016年)

各国・各通貨トピックス

新型コロナウイルス:
    北京市が「非常時」宣言。卸売市場関連の感染者2日間で40人超
    テキサス州 ヒューストンで感染者急拡大。医療崩壊も

ドル:
    トランプ大統領の全米デモに対する強硬姿勢が、支持をより強固に
    パウエルFRB(米連邦準備制度委員会)議長「YCC(イールドカーブ・コントロール)導入はまだ答えが出ていない」
    GMが米国とカナダの工場再開。自動車は余剰、危険な「賭け」との指摘

ユーロ: 
    EU(欧州連合)がロンドンの金融街シティに対する規制を検討
    バイトマンECB理事「新型肺炎後のV字回復を期待」

ポンド:
    EUとのFTA(自由貿易協定)交渉、7/1まで延長決定なければ:合意なき離脱の可能性高まる
    米英間で問題山積み。ファーウェイのほかにも、イラン対応、デジタル課税

豪ドル:
    中国がオーストラリア人に死刑判決。両国の関係さらに悪化。

その他:
    英マンチェスターで違法レイブ。6,000人が参加、コロナ感染拡大も
    新型ウイルスのワクチン情報、中国がハッキングか FBIが警告

主要指標終値

出所:楽天証券が作成

本日の注目通貨

ドル/円:今週のレンジ予想:104.75円から111.00円

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

今週の注目グラフ

ダウ平均と日経平均の推移(2019年6月~2020年6月)

 先週のNY株式市場は11日に、ダウ平均株価が1,861ドルもの大幅安となったが、翌営業には反発。ただ下落をすべて取り戻すことはできず、週間ではダウ平均が▲5.55%、S&P500が▲4.78%、▲ナスダック総合が2.30%と、主要三指標が揃って4週ぶりの反落。

 現在の株価には、良いニュースがほぼ織り込まれています。FOMCは様子見モードで、新しい緩和政策はしばらく期待できない。株価が今後上昇していくためには、実態経済が強くなる必要がある。

NY金先物とNY原油先物の推移(2019年6月~2020年6月)

 先週の金先物価格の終値は1737.3ドル。週ベースでは3%超の大幅上昇。ロングポジションの整理が進んだこと、FOMCが今後2年は利上げしないことを示唆したことで買いが集まりました。

 先週の原油先物価格の終値は36.26ドルで40ドルを手前に頭打ち。OPEC(石油輸出国機構)+の協調減産によって価格は反転したが、一方で市況改善を理由に米シェールが生産を拡大している。減産効果を相殺させることになるためOPEC+にとっては頭の痛い問題。

新型コロナウイルス 世界の感染者数  

 米国で新型コロナの感染が再び拡大。多くの州で感染数が増加しているのですが、特にテキサス、コロラド、フロリダなど中部と南部が深刻な状況になっています。この状況について「感染第2波」到来との報道がされていますが、どうやら、現在感染が拡大している地域では「第1波」が来ていると見るべきだそうです。つまり、国際的な人の交流が多かった沿岸部で先に感染が広がり、そこが一段落して今度は内陸部に感染が移っていったと考えるほうが合理的だという指摘です。

 中西部では初期の段階でから「ロックダウン反対運動」が盛んで、テキサス州の一部のレストランではマスク着用で入店禁止など過激な方向に進んでいましたが、トランプ大統領が都市封鎖解除をあおる発言を繰り返していることもあって、感染が拡大する中での、経済再開という事態になっています。

 一部からは9月末までには、米国における累計の死者数が20万を越えるという予想も出ています。7月4日の独立記念日までに15万に達するという説もあります。そこまできてなお止まらなければ、さすがにトランプ大統領の政治責任ということになるかもしれません。

ユーロ/円 日足

トレード前に必ずチェック!今日発表の重要指標!

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◎天気の判定基準とは?

天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。

・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。

・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。

・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。

※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。

※ちなみに2018年は、「晴れ」80日、「雨」82日、「くもり」98日 でした。
また、2018年は延べで43.33円上昇、延べで46.41円下落。差引3.08円の円高(2017年末に比べて)でした。