上昇基調が続いた5月の米株式市場!個人投資家に人気だった銘柄は?

出所:楽天証券ウェブサイト

 5月の米株式市場は、新型コロナウイルスワクチンの開発進展への期待や、米国の経済活動再開期待から上昇基調が続き、5月末のNYダウ平均株価は前月末比+4.2%の2万5,383.11ドルまで回復しました。5月は特にワクチン開発への期待が高まったことで、バイオ関連株への注目度が高まりました。

2020年5月米国株式買付者数ランキング

順位 前月順位 ティッカー 銘柄名 関連するテーマ
1 1 SPYD SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF ETF(上場投資信託)、高配当株式
2 2 KO コカ・コーラ 飲料、長期連続増配、ディフェンシブ
3 3 T AT&T 通信、高配当、長期連続増配
4 4 VYM バンガード・米国高配当株式ETF ETF、高配当株式
5 6 GILD ギリアド・サイエンシズ バイオ医薬品、新型コロナ治療薬
6 11 MSFT マイクロソフト PC、ソフトウエア、クラウド
7 23 MRNA モデルナ バイオ医薬品、新型コロナ治療薬
8 5 HDV iシェアーズ コア米国高配当株 ETF ETF、高配当株式
9 16 QQQ インベスコQQQ 信託シリーズ1 ETF、NASDAQ100
10 9 VOO バンガード・S&P 500 ETF ETF、S&P500
注:楽天証券内買付者数ベース。2020年5月1日~5月29日、国内約定日ベース

 5月の当社内米国株式の取引において、最も買付者数の多かった銘柄は、引き続きSPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF(SPYD)となりました。最低投資額が低いということもあり、少額で分散投資をされている方が多いとみられ、根強い人気を集めています。

 5月の買付者数上位銘柄は大きな変動はなく2位コカ・コーラ(KO)、3位AT&T(T)となっているように高配当・連続増配銘柄が人気を集めていました。ワクチン開発の期待が高まった7位のモデルナ(MRNA)は前月の23位からランキングを大きく伸ばしました。

4月比で買付者数が大きく増えた銘柄は?

2020年5月米国株式買付者数増加ランキング

順位 ティッカー 銘柄名 関連するテーマ
1 BNTX バイオエヌテック バイオ医薬品、新型コロナウイルス治療薬
2 MRNA モデルナ バイオ医薬品、新型コロナウイルス治療薬
3 QQQ インベスコQQQ 信託シリーズ1 ETF、NASDAQ100
4 KO コカ・コーラ 飲料、長期連続増配、ディフェンシブ
5 MSFT マイクロソフト PC、ソフトウエア、クラウド
6 SPYD SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF ETF、高配当株式
7 MO アルトリア・グループ たばこ、高配当
8 EBS エマージェント・バイオソリューションズ バイオ医薬品、新型コロナウイルス治療薬
9 T AT&T 通信、高配当、長期連続増配
10 GILD ギリアド・サイエンシズ バイオ医薬品、新型コロナウイルス治療薬
注:楽天証券内買付者数ベース。2020年5月1日~5月29日、国内約定日ベース

 上記は4月と比べ買付者数が大きく伸びた銘柄の5月のランキングです。5月はモデルナの新型コロナウイルスワクチン開発期待からバイオ株に注目が集まり、4月まで取引者数が多くなかったバイオ関連株の買付者数が急増しました。

 2位のモデルナ(MRNA)や10位のギリアド・サイエンシズ(GILD)はニュースなどでも耳にする会社かと思いますが、1位のバイオエヌテック(BNTX)や8位のエマージェント・バイオソリューションズ(EBS)などのあまり日本ではなじみのないバイオ関連銘柄にも注目が集まっています。

バイオエヌテック(BNTX)

 バイオエヌテックは、ドイツに拠点を置くバイオテクノロジー会社で、ファイザーなどと共同で新型コロナウイルスのワクチン開発を行っています。

出所:楽天証券ウェブサイト(3カ月日足チャート)

エマージェント・バイオソリューションズ(EBS)

 エマージェント・バイオソリューションズは、米国のバイオ医薬品会社です。6月1日には、トランプ米政権が推進する「Operation Warp Speed」というワクチン開発を推進するプロジェクトのパートナーとして契約しました。また、6月11日には英製薬会社アストラゼネカとワクチン生産で提携をしています。同社は業績面でも、売上高を伸ばしており、利益も出しているという点にも注目かと思います。

出所:楽天証券ウェブサイト(3カ月日足チャート)

【業績】

出所:楽天証券ウェブサイト