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国内での新型コロナウイルスの新規感染者数は減少していますが、感染第2波が懸念される状況にあります。ワクチン開発前のため、感染抑制には「非接触」が重要です。この「非接触」ニーズの高まりを背景に『ロボット』の普及が加速し始めました。店舗での接客や介護支援、宅配など幅広い分野での活用が想定されます。企業の参入も相次いでおり、一段の技術革新とコストダウンにより、『ロボット』の活用が本格化しそうです。
【ポイント1】コロナ危機で多様な分野での『ロボット』が普及
『ロボット』は、これまで工場で広く導入され、生産作業に活用されてきました。ただ、コストが高く、製造業以外での導入は限定的でした。ところがコロナ禍の非接触ニーズの高まりを背景に普及期に入ってきました。店舗での接客や介護支援、宅配などでの活用が期待されています。また近年はAIの活用など技術革新が進み、病院や駅、オフィス、レストランなど不特定多数の人が出入りする場で共存して稼働する「サービスロボット」の実用化も進んできました。コロナ危機で『ロボット』が社会でより身近になり、普及の次の段階に入りそうです。
【ポイント2】国内企業の取り組みも進展
シャープは5月20日、小型ロボット「ロボホン」でホテルなどの受付業務を担う接客サービスを始めると発表しました。無人のフロントに設置した「ロボホン」を通じて利用者を確認し、チェックインなどの業務を代行します。なるべく人と接触する機会を減らし、新型コロナウイルスに対応したサービスとして全国のホテルなどに提案する方針です。
ロボット専業企業のZMPは省人化や新型コロナウイルスへの感染拡大を防ぐため、物流施設向けに提供していた自動搬送ロボット「キャリロ」の無人化、遠隔化機能を拡充します。また生産拠点を国内に開設しました。背景には、物流施設での需要増に加えて、ホテルなど新型コロナ軽症者向け施設での引き合いがあります。「キャリロ」での配膳などの用途が予定されています。
【今後の展開】ビジネスモデルの変化や技術革新が『ロボット』の普及を加速
新型コロナは感染第2波のリスクが強く指摘され、影響は一過性にとどまらない模様です。従来の対人中心から非接触型への変化により、企業はビジネスモデルの変化を迫られています。上記取り組みの他、人間の動きをリアルタイムで再現する「アバター(分身)技術」を使う遠隔操作ロボットの開発などの技術革新も進んでいます。社会的ニーズの高まりと技術革新の相乗効果が『ロボット』の普及を加速するとみられます。
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