今年のゴールデンウイークは自宅で「巣ごもり」

 5月2日からは5連休です。すでに4月29日から連休になっている方もいるかもしれません。

 筆者もゴールデンウイークはハワイに行く予定でしたが、当然ながらキャンセルとなり、仕事や片付けなどをすることになりそうです。

 全国で緊急事態宣言が発出されているので、ゴールデンウイークはどこも出かけず自宅で過ごされる方が多いでしょう。

 そこで今回は、こんなときだからこそ個人投資家がぜひやっておきたいことをお伝えしたいと思います。

本やブログ・コラム、動画などで学ぶ

 まずやっておきたいのが、株式投資の勉強・学習です。ネットでブログやコラム、動画をみて学ぶのもよし、買ったはよいが全然読んでいなかった「積ん読(つんどく)」の本を読むのもよし、です。

 手前味噌になりますが、筆者の投資手法や考え方に共感いただいている方は、拙著「株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書」や「株を買うなら最低限知っておきたい 株価チャートの教科書」をお読みいただくと、より理解が深まると思います。

 なお、ネット動画などで学ぶ際に気をつけておきたいのが、「自分がしっくりしたやり方、考え方を持った人から学ぶ」という点です。

 株式投資には、とにかくいろいろな投資手法や考え方があり、多くの人から学ぼうとすると、頭が混乱することがあります。

 人の考えを聞くのはよいですが、そこから取捨選択し、「この人から学ぼう!」という人を選んだうえで深掘りする方が実力がつくはずです。

 もう1つ、将来の株価見通しについてはあまり深く入り込まない方が良いと思います。これについても、発信している投資家一人一人考えが異なりますから、いろいろと見ていると消化不良になってしまいます。

 将来の株価がどうなるかを正確に予測することはできないということは、今回のコロナ・ショックで身にしみて分かったはずです。純粋に銘柄の選び方とか、売買のテクニックとか、実践で役立つ知識を学ぶ方がよいと思います。

タイプ別に銘柄を選んでリストアップしておく

 もう1つぜひやっておきたいのが、投資候補となる銘柄のリストアップです。筆者も4月に入ってからの上昇にある程度は乗ることができましたが、振り返ってみると「こんな良い銘柄があったか~」と株価が大きく上昇したことに気づかず、残念に思うこともあります。

 4月の上昇にうまく乗れた方、そうでない方がいらっしゃると思いますが、乗れなかった方の多くは、どの銘柄に投資するかをあらかじめ決めていなかったのではないでしょうか。

 投資候補銘柄を決め、それらの株価チャートを定期的にチェックして買い時が到来したら買う、ということをしていれば、今回の上昇に乗ることは難しくなかったと思います。

 例えば筆者であれば、業績が好調でコロナ・ショックの急落以前に株価上昇が続いていたものをピックアップしていました。

 また、コロナ・ショックが逆に業績にプラスに働きそうな銘柄もピックアップしました。

 3月中旬までは、業績にかかわらず、ほぼ全ての株が大きく下落しましたが、ひとたび反発に向かうと、上記のような好業績が期待できる銘柄はいち早く上昇に転じます。そうした銘柄をピックアップして、株価チャートをチェックしておけば、上昇に乗ることができます。

 筆者は、25日移動平均線超えを待って新規買いすることで、その後のさらなる上昇に乗ることができました。

まずは好業績が期待できる銘柄をピックアップしたい

 このとき重要なのは、やみくもに何でもかんでも株を買えばよい、というわけではありません。いろいろな銘柄の株価の動きを見れば分かりますが、すでに上場来高値を更新しているような力強い銘柄もある一方で、急落したアルファベットの「L」形のような株価チャートになっている銘柄も少なくありません。

 したがって、まずは「好業績が期待できる銘柄」をピックアップし、買い時が来たら買うように準備しておくのがよいと思います。

 あとは、現時点では業績が厳しそうであるものの、新型コロナウイルスによる影響が落ち着いたら業績が回復する可能性が高い銘柄もピックアップしておき、株価上昇の初動に乗れるようにしておくとよいでしょう。

 なお、すでに決算発表が終わった銘柄の中には、来期の業績予想を未定としているものも目立ちます。会社でさえ、今後1年間の業績が予想できない中、個人投資家が自分の思い込みだけで「この会社は今後業績が回復するから」という理由で、株価が下降トレンドにとどまっているにもかかわらず買い向かうのは危険です。

 会社が業績予想を発表しないにしても、プロ投資家や外国人投資家は独自に業績を予想し、今後伸びる見込みがあれば買ってきますから、株価が低迷したままというケースはあまり想定できません。

 そこで、もしご自身が今後この会社の業績が伸びると確信していても、株価が上昇トレンドに転じないうちは手を出さないのが安全です。

 先週のコラムでお話しした原油ETF(上場投資信託)も、「こんな安い価格なら今買っておけばそのうち上がるだろう」と考えた個人投資家が、下降トレンドの中を買い向かった結果、大きな損失を被ったことは忘れてはいけません。

3月から今までの各銘柄の株価チャートをチェックしておく

 業績が伸びそうな銘柄探しの基本は会社四季報、企業のウェブサイト、もしくはネット情報です。

 ですが、銘柄探しが苦手、という方もいるでしょう。そんな方には、年初来高値を更新している銘柄株価チャートの形をみて強い動きになっている銘柄をまずは見つけてみてください。その上で、それらの銘柄について会社四季報などで調べ、確かにこの銘柄は見込みがある、と思えば投資候補銘柄リストに加えればよいと思います。

 まだまだ株式相場は不安定な動きが続きそうです。無理のない範囲で株式投資を楽しみつつ、株価が上昇する局面はしっかりと乗れるよう、銘柄選択と株価のチェックは今のうちに行っておきましょう。