本日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは109.82

下値メドは107.26

今朝の天気マークは「雨」

※天気の判定基準は記事末尾にあります

海外は今日から4連休

 9日(木曜)のNY株式相場は続伸。ダウ平均株価は285.80ドル高の2万3,719.37ドルで終了しました。FRB(米連邦準備制度理事会)が新型コロナ経済対策として、最大2.3兆ドル(約250兆円)にのぼる大規模な資金供給を発表したことが好感されました。

 一方ドル/円は下落、108円台前半に接近しました。株式市場にはプラスであっても、FRBの一連の政策は通貨的には「ドル安」政策。資金供給はドル需要を緩和するのでドル売り方向となります。

 今日はグッドフライデー。グッドフライデーは、イースター(復活祭)の直前の金曜日です。聖書ではイエス・キリストが十字架にはりつけにされた日とされています。キリスト教ではクリスマス以上に重要な行事で、欧州の主要マーケットは全て休場。流動性がないところに、さらに参加者がいなくなりますから注意が必要です。 ドル/円、ユーロ/円の動きついては「今日の注目通貨」をご覧ください。

毎ヨミ!FXトップニュース

9日のドル/円のNY市場終値は108.50円

 8日の終値に比べ0.35円のドル安/円高だったので、今朝の天気マークは「雨」です。

今日の格言:

好きなことで生計を立てれば、生涯一日たりとも働かずにすむ

各国・各通貨トピックス

新型コロナウイルス:
    武漢の封鎖解除 5.5万人が市外へ
    米、実は対策に遅れ。「至近距離での会話も危ない」は、4月になって初めて報道

ドル:
    前週分の新規失業保険申請660.6万件、予想の525万件を大幅に上回る
    ロックダウンによる収入減で消費者金融の延滞率が上昇
    米国の仕事の約35%はテレワークで可能との報告

ユーロ:
    欧州経済研究所所長「ドイツ経済はフリー・フォール状態」

中国人民元:
    人民元が「セーフヘブン」になる日がやってくる? 海外での感染拡大で

豪ドル:
    豪首相「新型コロナウイルスの経済的影響は森林火災より深刻」

スイスフラン:
    スイス医療品の輸出黒字をトランプ大統領が批判

その他:
    マスクの着用を拒否して暴れた男を射殺 フィリピン
    グランドキャニオン国立公園が封鎖 新型コロナで

主要指標終値

出所:楽天証券が作成

本日の注目通貨

ドル/円: 

 FRBが最大2.3兆ドル(約250兆円)の大規模な資金供給策をNY株式市場が好感する一方、ドルは全面安に。9日のドル/円は東京時間の109.06円を高値にNY時間には108.21円まで下落。FRBの対策によってドル資金ひっ迫化が一段と解消に向かっていることも理由となりました。

 株価上昇による市場心理改善(リスクオン)が、ドル安/円高につながるという、これまでとは逆のパターンが見られます。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

ユーロ/円: 

 FRBがドル安政策(大量の金融緩和)を強力に推し進めているのだから、ユーロはドルに対して高くなるはずですが、そう素直にいかない事情があります。たびたび繰り返されてきた「南北格差」問題、そして「ユーロ崩壊危機」が新型コロナ対策を契機に再浮上しているからです。

 欧州では、新型コロナウイルス対策の資金調達のために、イタリア、スペインとフランスなど9カ国が、欧州共通の債券「コロナボンド」を発行するよう求めています。ところが、借金の肩代わりを嫌うドイツやオランダはこれを拒否。南北対立が表面化しています。

 イタリアが医療崩壊で苦しむなか、ドイツがイタリアに対して医療用のマスクや手袋、防護服などの提供を拒否したことも対立感情をあおることになりました。そのような時、中国は医療チームをイタリアに派遣。頼りになるのはドイツではなく中国だという意見も出てきて、ユーロ崩壊への火種となりそうです。

 EU(欧州連合)が経済対策に合意できなかった場合、失望によるユーロ売りが強まる可能性があります。ユーロがドルに対して評価されないのはこのような事情が背景。しかし、もしEUが、新型コロナによる経済危機を乗り越えるために債務の相互負担化やコロナボンド発行することに合意したなら、ユーロに対する評価は一気に高まることになります。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

トレード前に必ずチェック!今日発表の重要指標!

経済指標過去データは楽天証券サイトにてご確認ください。 出所:楽天証券作成

◎天気の判定基準とは?

天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。

・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。

・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。

・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。

※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。

※ちなみに2018年は、「晴れ」80日、「雨」82日、「くもり」98日 でした。
また、2018年は延べで43.33円上昇、延べで46.41円下落。差引3.08円の円高(2017年末に比べて)でした。