5月の株主優待銘柄

 2020年5月の権利確定日は5月29日(金)。間に土日祝日がないため、5月27日(水)が権利付き最終日、28日(木)が権利落ち日になります。権利確定日の2日前の27日までに株式を保有したまま、翌28日を迎えると、29日に株主名簿に記載され、優待権利をもらうことができます。

 新型コロナウイルスのまん延で、株式相場は株価暴落の続く嵐に見舞われています。5月末になっても、まだ波乱の展開が続いているかもしれないので売買には注意が必要です。

 そんな5月優待株は32銘柄※と少なく、100円ショップの買物券やクオカードなど実用性の高い優待が目立つ月です。最低投資金額が100万円を超える銘柄もあって人気上位には入っていませんが、サツドラHD、クリエイトSD、ツルハHD、くすりのアオキHD、コスモス薬品などドラッグストアの買物券優待が多いのも特徴です。※楽天証券 株主優待検索より

 人気第1位は100円ショップのキャンドゥ。従来は100株以上の保有で中間期末の5月に年1回、100円(+税)の買物券一律20枚という内容でしたが、今年からは株数に応じてもらえる買物券が増える優待拡充がありました。100株以上300株未満では従来通り、20枚ですが、300株以上で40枚、500株以上で60枚、1,000株・約158万円の投資額だと、なんと100枚! 100円ショップを頻繁に利用する人でも本当に使い切れるかどうか心配になるほど、実用性の高い優待内容になりました。割引券ではなく、買物券だけの利用ができる点も魅力です。

 第2位は、婦人向けアパレルを展開するハニーズHDの自社店舗で使える買物優待券。こちらも株数に応じてもらえる買物券の枚数が増える優待拡充がありました。従来は100株以上1,000株未満の場合、5月末の年1回、一律3,000円相当でしたが、今後は300株以上で5,000円、500株以上1,000株未満で7,000円、1,000株以上で1万円相当まで増額されます。

 第3位はタマホームのクオカード優待。5月、11月末の株主に対して、年2回、100株以上で一律500円分の特製クオカードを贈呈されます。保有期間3年以上だと1,000円分に増えます。

 第4位は不動産上場投資信託J-REIT(ジェイ・リート:国内の上場不動産投資信託)の中では希少な優待銘柄の大江戸温泉リート投資法人。5口以上(約29万円の投資金額)の保有が条件になりますが、5口では1,000円相当の宿泊利用券を年2回、各1枚。10口以上だと各2枚もらえます。宿泊利用券は、同リートが保有している大江戸温泉物語あたみなど、全国十数カ所の温浴・宿泊施設で使用可能です。

 第5位は生鮮青果流通業向けにITソリューションを提供するイーサポートリンク。津軽のりんご販売会社を子会社に持つ同社の優待は、5月末の年1回、100株以上で一律、青森県産100%のりんごジュース3本。古くからある果物系地域特産優待として有名です。

 5月優待では、岡山に本社がある食品ディスカウントストアの大黒天物産も、100株保有で2,000円相当の岡山名産マスカット「大粒ピオーネ」がもらえる果物系優待です。

 第6位はIR関連の印刷を手がけるTAKARA&COMPANYの選べるカタログ優待。100株保有だと年1回、5月末株主に対して、北海道ファーム野菜スープセットなど1,500円相当の8品から選べます。3年以上や2,000株以上の保有になるとカタログの内容がグレードアップします。

 以下、第7~9位は、業務用食品販売の大光、ウールメーカーのニッケ、ゲーム情報サイトのGameWith。3社とも100株保有で年間1,000円分(大光、ニッケは5月、11月末に各500円分、GameWithは5月末のみ1,000円分)のクオカード優待になります。

ピンチはチャンス。長期目線で見た優待株仕込み時は近い!?

 新型コロナウイルスの感染者拡大やそれにともなう景気後退懸念、東京五輪の1年延期で、日経平均株価は一時、2016年以来の1万6,000円台まで、年初から30%超も暴落しました。

「落ちてくるナイフはつかむな」という投資格言もあるように、急落が続く優待株を「割安だから」という理由だけで買うのは危険です。しかし、「人の行く裏に道あり花の山」という格言もあるように、株価が急落から底ばいモードに入ったら、優待株を破格の安値で買うチャンス到来と考えることもできます。

 全ての優待株の中で人気第2位のオリックスの配当利回りが5%超、航空券半額優待が人気のANA HDの利回りが2.5%超まで跳ね上がるなど、株価の下落で配当利回りが跳ね上がっている人気優待株も目立ちます。

 もし資金に余裕があるなら、コロナウイルスの感染状況や株価の下げ止まりに細心の注意を払いながら、少額の資金で小出しに人気優待株を買い下がっていくのも一つの考え方といえるでしょう。今は優待株の積み立て長期投資の始めどきといえるかもしれません。

5月株主優待 人気ランキング

1位 キャンドゥ(2698)

優待発生金額※1:165,500円
キャンドゥの優待品例: 買物券

順位 コード 銘柄名 優待品例 優待獲得に必要な最低金額※1
2 2792 ハニーズホールディングス 商品引換券 95,100円
3 1419 タマホーム クオカード 102,000円
4 3472 大江戸温泉リート投資法人 宿泊利用券 239,750円
5 2493 イーサポートリンク りんごジュース 76,000円
6 7921 TAKARA & COMPANY ギフト券 163,700円
7 3160 大光 クオカード 56,600円
8 3201 ニッケ クオカード 877円
9 6552 GAMEWITH クオカード 42,600円
10 1377 サカタのタネ カタログ商品 303,000円
11 8908 毎日コムネット 施設等料金割引 76,400円
12 4825 ウェザーニューズ サービス無料利用権 326,000円
13 3544 サツドラホールディングス 自社子会社買物券 186,700円
14 6634 ネクスグループ 旅行費用割引等 12,400円
15 3148 クリエイトSDホールディングス 買物券 255,300円
16 6044 三機サービス クオカード 94,100円
17 3075 銚子丸 飲食券 96,900円
18 9765 オオバ クオカード等 228,500円
19 7487 小津産業 クオカード 161,400円
20 3645 メディカルネット クオカード 34,900円

最新の情報は、楽天証券の「株主優待検索」>

※この記事は銘柄を推奨するものではありません。
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※株主優待・配当金は各企業の判断で廃止・変更になる場合がございます。お取引にあたりましては最新の株主優待情報を各上場会社のホームページ等にてご確認ください。
※1優待発生金額 = 前営業日終値(4月3日) × 優待獲得最低株数*で計算した金額です。
※このランキングは楽天証券での保有されているお客様の人数が2020年4月3日時点で多い順番です。

「株主優待検索」のやり方

 5月の人気優待銘柄を「株主優待検索」で調べる方法を解説します。ログインは必要なく、どなたでもお使いできます。

 ※スマートフォンでお読みの方は、上記をクリックすると、「楽天証券スマートフォン専用サイトへ移動しますか?」とポップアップが出ます。「OK」をクリックしてください。スマホでも、PC版とほぼ同じ検索が行えます。
 ※楽天証券ウェブサイトのトップページから、「株主優待検索」を開く場合は、以下の通り、「国内株式 現物・信用」→「株主優待」とクリックしてください。

  次に、水色の文字で「株主優待検索>」と出ているところをクリックしてください。

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5月に権利が確定する人気優待銘柄を検索

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