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 気象庁は先行き1カ月、3カ月、夏季、冬季を対象に大まかな天候を予想し、『季節予報』として発表しています。2月25日に発表された3カ月予報では、3~5月の天候は、全国的に気温が高いことが予想されています。また、東京五輪・パラリンピック期間を含む6~8月の気温は、全国的に平年並みか高くなるとしています。暖かい春夏を迎え、新型肺炎の感染拡大が早期に収まることを期待したいものです。

【ポイント1】3カ月予報は、暖かい春を示唆

 気象庁は25日、『季節予報』を発表しました。『季節予報』には、1カ月、3カ月に加え、暖候期や寒候期の予報があり、今回は暖候期(6~8月の天候見通し)も発表されました。

 3カ月予想(3~5月の天候見通し)によると、地球温暖化の影響もあり、春は上空を吹く偏西風が北に蛇行して寒気の南下を妨げるため、日本は暖かい空気に覆われやすく、全国的に気温が高くなる見通しです。一方、降水量は全国的にほぼ平年並みと見込まれています。

【ポイント2】今年の夏は平年並みか高くなる見込み

 

 気象庁は、今夏の天候見通しも発表しました。東京五輪・パラリンピックの行われる夏季(6~8月)の気温は、全国的に平年並みか高くなると予想しています。

 また、夏の降水量も全国的にほぼ平年並みになりそうです。ただし、梅雨の期間の雨量については、沖縄・奄美が平年並みか多くなる見通しです。それ以外の地域はほぼ平年並みとしています。

 

【今後の展開】暖かい春夏を迎え、新型肺炎の早期収束が待たれる

 気象庁によれば、1カ月予想も全国的に気温が高い見通しです。例年ならば、さくらの開花状況を見つつお花見の予定をたてる時期で、海外からも日本の桜を見に来る訪日外国人旅行客などで消費が盛り上がる季節なのですが、今年は新型肺炎の感染拡大を受けてインバウンド消費が減少することに加え、自粛ムードの広がりで経済活動の下振れ懸念が高まっています。

 こうした中、新型肺炎の感染が早期に収束に向かうことが待たれます。『季節予報』の通り、春夏が暑くなれば、ウイルスの活動が抑えられるほか、飲料やエアコン、夏物衣料販売の増加が期待できます。東京五輪・パラリンピックの開催を控え、新型肺炎の感染拡大を止める政府の取り組みが奏功することが期待されます。