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 11月の米大統領選挙に向けて民主党の候補者争いが激化しています。2月3日アイオワ州の党員集会に続いて、11日ニューハンプシャー州の『予備選挙』が行われました。2戦が終了した段階で、左派のサンダース氏と中道派のブティジェッジ氏の得票率がきっ抗しています。一方、一時本命視されたバイデン氏は大きく出遅れました。民主党の大統領候補指名争いは左派と中道派で激化しており、しばらく混戦が続きそうです。

【ポイント1】ニューハンプシャー州はサンダース氏勝利

序盤2戦の結果が注目される

 米大統領選挙の候補指名争いの2戦目となる『予備選挙』が、2月11日に北東部ニューハンプシャー州で行われました。2016年の『予備選挙』同様、民主党左派の代表格であるサンダース氏の優勢が伝えられるなか、今回、初戦のアイオワ州で躍進したブティジェッジ氏が勢いを維持できるかが注目されました。

 党員集会と『予備選挙』の先頭を切るアイオワ州とニューハンプシャー州の結果は、大統領候補争いの先行きを大きく左右するとされます。1972年以降に、この2州で2位以内に入らなかったまま候補になったケースはなく、2戦の結果で今後の流れが決まる可能性があるからです。

【ポイント2】ブティジェッジ氏が健闘

バイデン氏は大きく後退

 CNNによると(開票率97%時点)、第2戦はサンダース氏が得票率25.9%で、勝利を収めました。次いで、ブティジェッジ氏が24.4%、クロブシャー氏が19.8%、ウォーレン氏が9.3%、バイデン氏が8.4%となりました。ウォーレン、バイデン両氏はニューハンプシャー州では代議員を獲得できない見通しです。

 トップのサンダース氏をブティジェッジ氏が激しく追い上げる接戦となり、ブティジェッジ氏は初戦の勢いを維持しました。また、中道派のクロブシャー氏も善戦しました。一方、アイオワ州で4位と振るわなかったバイデン氏と、3位だったウォーレン氏はともに支持が伸び悩んでいます。

【今後の展開】スーパーチューズデーが注目される

 民主党の候補者選びをめぐっては、左派と中道派で争いが激化するなか、ニューハンプシャー州の結果が今後の流れを大きく左右する可能性があります。2戦目で勝利した左派のサンダース氏と勢いをつける中道派のブティジェッジ氏を中心に選挙戦は展開しそうです。今後は、14州などで党員集会や『予備選挙』が行われる、最大のヤマ場、3月3日のスーパーチューズデーが注目されます。