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24時間営業が代名詞でもあったコンビニエンスストアで24時間営業の見直しなど時短営業の取り組みが始まり注目されていますが、『外食産業』でも営業時間の見直しの動きが相次いでいます。背景には働き方改革の影響と人口減少に伴う人手不足や人件費の上昇という構造的な問題があります。こうしたなか、営業時間を短縮すると同時に生産性の向上により、収益改善も進めていけるか各社の対応が注目されます。
【ポイント1】『外食産業』の営業時間の見直しは人手不足などが背景
働き方改革と人口減少に伴う人手不足や人件費の上昇は深刻な状況にあります。有効求人倍率(除くパート)は、2019年12月には飲食物調理で3.19倍、接客・給仕が3.10倍と高水準にあります。またアルバイトの時給も上昇を続け、三大都市圏の募集時平均時給は1,000円超の水準にあります。
『外食産業』は消費者のニーズに合わせ年中無休、深夜営業の店舗を増やしてきましたが、こうした状況を受けて営業時間の見直しの動きが相次いでいます。また消費者のライフスタイルが変化し、深夜の顧客が減少したことも背景にあります。
【ポイント2】すかいらーくなど相次いで営業時間見直し
すかいらーくHDは1月20日、運営する「ガスト」、「ジョナサン」などを対象に、現在約150店ある24時間営業の全廃を含めた約560店で深夜の営業時間を短縮すると発表しました。同社の24時間営業は1972年に始まりましたが、消費者のライフスタイルや従業員の働き方が大きく変化するなか、2012年に大規模な営業時間の見直しを行い、2017年には約600店の深夜営業時間を短縮していました。
年末年始の営業を縮小する動きも広がりました。中華チェーン「日高屋」を展開するハイデイ日高は都心店を中心に、2019年12月28日から2020年1月5日までの間で店舗ごとに休業日を設定して休業しました。ロイヤルHDはロイヤルホスト、カウボーイ家族で、一部の店舗を除き、2019年12月31日と2020年1月1日を休業しました。
【今後の展開】営業時間を短縮すると同時に生産性の向上が求められる
『外食産業』は働き手と消費者の変化、労働法制の見直しへの対応が欠かせない状況にあります。ロイヤルHDは他社に先行して24時間営業の廃止や元旦休業など営業時間を見直す一方、ランチやディナータイムでのサービス密度を高め、収益改善につなげています。人口減少などによる人手不足などはさらに深刻化する方向にあり、各社は営業時間を短縮すると同時に生産性の向上による収益改善を図る取り組みが求められます。
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