ドル上昇で金は下落

 金相場は下落。FRB(連邦準備制度理事会)が政策金利を据え置いたものの、年内の追加利上げ見通しの維持を示唆したことを受けて、ドルが上昇したことから下げている。

 一時は節目の1,300ドルを割り込む場面もあった。FRBが2日間の日程で開催したFOMC(連邦公開市場委員会)では、利上げを見送ったものの、2008年の金融危機後、量的緩和策を通じて買い入れた米国債の保有縮小を開始する方針は予想通りに表明した。

 FOMC後に公表されたFRB当局者16人による最新の経済予想によると、11人が年内の追加利上げを想定している。これを受けて、米長期金利が上昇し、ドルが買われたことが金相場を圧迫している。

 またFRBは、月額約100億ドルのペースで量的緩和策を通じて買い入れた資産の圧縮を行うとしている。これも懸念されている可能性がある。さらに、北朝鮮情勢が緩和されつつあることも、安全資産としての金買いを後退させている。

 先物市場では、投機筋が9週連続で買いポジションを増やしており、今回の決定を受けてポジション解消の売りが出やすくなることから、これが金相場を押し下げる可能性がある。

 市場が将来の金利上昇を織り込む過程で、金相場がどの水準で下値を固めるか、注目することになるだろう。

 

非鉄は上昇機運が高まる見込み

 非鉄相場はおおむね堅調。LME(ロンドン金属取引所)在庫は銅が再び大幅増となったが、それ以外は減少した。

 アルミは急伸。中国で在庫の取り崩しが進むとの観測が買いを誘い、5年ぶりの高値をつけている。

 中国では北部の大気汚染抑制に取り組んでおり、鉄鋼やアルミ生産企業に減産を命じている。アルミ生産会社は、28都市で30%以上の減産を迫られているという。これらが上昇の背景にあるようだが、冬季に減産が解除されれば、生産が再開され、相場は再度下がるとの指摘もある。

 銅は横ばいでの推移。6,500ドル前後での下値固めの動きにある。ここで下げ止まると、再び上向くだろう。ニッケルは急伸。1万1,000ドルで下げ止まったとの判断が強まったと言える。1万1,700ドルを超えるとさらに上値を追うだろう。亜鉛は直近高値を更新し、順調に回復。鉛は超強気相場になっており、急伸がこの5日間続いている。急回復が目覚ましく、高値更新の可能性も十分にあるだろう。

 非鉄相場は下値を確認した可能性が高まっており、再び上昇機運が高まりそうである。

 

協調減産継続の見通し受け、原油は上昇

 原油は反発。EIA(米エネルギー情報局)が発表した石油在庫統計では、原油在庫が増加したものの、OPEC(石油輸出国機構)加盟国と非加盟産油国が、現行の協調減産の延長や減産規模の拡大を検討中とした、イラクのルアイビ石油相の発言が好感された。

 7~9月期の原油相場はすでに16%上昇しており、四半期としては2004年以来の大幅な伸びとなる可能性が高まっている。2004年と言えば、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油が初めて40ドルを超え、歴史的上昇相場に入った年である。今後はこれまでの割安感が払しょくされるかに注目することになるだろう。

 EIAが発表した15日までの週の米国内原油在庫は前週比460万バレル増で、3週連続の増加となった。しかし、これはハリケーン「ハービー」の影響であり、当面は増加が見込まれている。

 ガソリン在庫は前週比210万バレル減、ディスティレート在庫は同570万バレル減と大幅に減少しており、製油所の稼働停止の影響が顕著に出ている。この時期のディスティレート在庫の減少を受けて、ヒーティングオイル相場の上昇基調が鮮明である。

 一方、原油輸入は前週比日量90万バレル増となり、生産も日量951万バレルと、同15万バレル増加しており、荷揚げ作業と生産は徐々に回復している。これらから、製油所の稼働が戻るまでは、原油在庫は増加しやすい。これを市場が正しく理解するかを注視したい。

 また、アルジェリアのギトウニ・エネルギー相は、ウィーンで22日に開かれるOPEC加盟国と非加盟産油国との会合について、「原油価格を下支えするために現行の協調減産の延長について協議する」との見通しを示した。イラクのルアイビ石油相は、OPECと主要産油国は協調減産の延長を含む複数の選択肢を検討していると、すでに述べている。