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 子年である今年の相場の格言は『子は繁栄』です。上昇相場がイメージされる通り、1950年以降の日経平均株価は、過去5回の子年のうち3回上昇し、平均上昇率は約24%となるなど、比較的堅調な相場展開となっています。東京オリンピック・パラリンピックが開催される今年の株式相場は、『子は繁栄』の格言通り上昇し堅調な展開となりそうですが、オリンピック終了後、秋口以降も堅調さは維持されるのでしょうか?

【ポイント1】過去の子年の株価上昇率は干支で2番目の高さ

 1950年以降、5回あった子年の日経平均株価の年間騰落率は次の通りです。1960年(55.1%)、1972年(91.9%)、1984年(16.7%)、1996年(▲2.6%)、2008年(▲42.1%)。5回の子年のうち、年間で日経平均株価が下落したのは、アジア通貨危機の前年となる1996年とリーマンショックの2008年でした。子年の平均上昇率は23.8%と、全体の平均(11.4%)を大きく上回っています。

 日経平均株価の年間平均騰落率を干支別に見ると、子年は、辰年(28.0%)に次いで2番目の高さとなっています。過去の実績を見ると子年の相場は良好と言えそうです。

【ポイント2】来年にかけては慎重姿勢?

 一方で、子年の次の丑年を見ると、日経平均株価の年間平均騰落率は▲0.1%と、12支中で下から2番目となっています。過去のデータから見ると、子年の相場は良好ながら、次の丑年は波乱含みの相場展開となる可能性がありそうです。

 

【今後の展開】東京オリンピックで堅調相場を期待

終了後は波乱含みか

 昨年は米中貿易摩擦問題に大きく左右され、世界的に景気減速懸念が広がりましたが、各国中央銀行が金融緩和に舵を切り、米国株式市場は高値を更新、日本株式市場も昨年後半から上昇基調となり、年間騰落率は18.2%の上昇となりました。今年は世界的に景気の持ち直しが期待され、日本株式市場も政府の経済対策や東京オリンピック・パラリンピック開催などから、2020年の子年の格言『子は繁栄』の通り、堅調な相場展開が期待されます。

 一方、6月には消費増税対策のポイント還元の終了が予定されていることに加え、東京オリンピック・パラリンピック終了後の消費の低迷などが懸念されます。また、11月の米大統領選や好調な米国経済の先行きにも相場が影響されることが見込まれます。2020年の日本経済は緩やかな回復が予想されていますが、来年丑年の相場格言は「丑つまずき」となるため、格言に従えば東京オリンピック・パラリンピックが終了する秋口以降の景気動向や海外市場動向に注意が必要と思われます。