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米国では米アップルの腕時計型端末「アップルウオッチ」などの『ウエアラブル』機器の医療用途への活用が急速に拡大しています。国内でもここにきて、腕時計型の血圧計など『ウエアラブル』機器を健康管理だけでなく、病気の早期発見や発作の予知に活用しようという動きが広がり、国内企業が開発を加速させています。約6兆円にのぼるとされる脳卒中や心臓病などの医療費削減につながると期待されており、今後の動向が注目されます。
【ポイント1】『ウエアラブル』機器の医療への活用が広がる
日本人の病気による死因で、1位の「がん」に続く2位の「心疾患」(心筋梗塞や心不全など)、3位の「脳血管疾患」(脳梗塞や脳出血など)は、高血圧が起因すると言われています。米国では米アップルの腕時計型端末「アップルウオッチ」などの『ウエアラブル』機器が医療向けなどにも急速に浸透していますが、国内でも病気の早期発見や発作の予知に活用しようという動きが広がり、国内企業も開発を加速させています。
【ポイント2】オムロンヘルスケアなど『ウエアラブル』機器を発売
オムロンの子会社で、家庭用血圧計で世界最大手のオムロンヘルスケアは、医療機器としての承認を国から取得した『ウエアラブル』血圧計を12月3日に発売しました。時計型にして、時間や場所を問わず常に血圧を測れるようにしました。価格は8万円程度です。オムロンの電子部品の技術を最大限活用して小型化を図り、開発に成功しました。朝や夜の血圧変動などを把握して心筋梗塞や脳卒中の予防につなげます。
ソフトバンクと国立循環器病研究センターは、心臓病や脳卒中をはじめとする、循環器病対策の先端医療の研究開発に関する包括連携協定を締結しました。報道によるとソフトバンクグループはAI(人工知能)などを活用して心臓が小刻みに震える不整脈(心房細動)の早期発見などを目指します。両者で『ウエアラブル』機器やスマホで心電図を測り、スマホに通知する技術を2020年から開発します。
【今後の展開】『ウエアラブル』機器の小型・低価格化による拡大を期待
『ウエアラブル』機器の医療用途への普及には一段の小型化と低価格化が鍵となります。こうした中、村田製作所は安全性に優れた次世代の全固体電池の量産に乗り出します。全固体電池は安全性に優れ、ガスの発生を抑えられることなどから『ウエアラブル』機器に適していると言われます。こうした国内企業の電子部品技術などを活用した『ウエアラブル』機器の一段の小型化と低価格化による拡大が期待されます。
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