クリスマスプレゼントにお年玉、ケーキやおせちの買い物等々、12月に入るとどんどん支出が増えていきますね。イベントが多い時期ですから支出が多くなるのは仕方ない面もありますが、仕方がないで済ませていては家計が赤字になってしまいます。年が明けてお祭り気分が終わった頃には節約のためにガマン・ガマンの日々が訪れるかもしれません。イベントシーズンを賢く乗り切るためのやりくり術を紹介します。

支出は予算を決めて守ること!

 予算を決めて予算内に支出が収まるように、やりくりしながら買い物・支払いをすることは家計管理の基本中の基本です。これは12月などイベントが多い月でも同じです。まずは12月中に必要なお金をすべて書き出してみましょう。

 たとえば、買い物はクリスマスプレゼント、クリスマスケーキ、ツリーなどの飾り付け、おせち料理、鏡餅、しめ縄などのお正月の買い物など。イベント参加はクリスマスパーティや忘年会など。職場や恋人、友人など、複数の集まりが予定されている人は、すべて書き出しておきましょう。そのほか、帰省を予定している人は交通費やお土産代、子どもや甥・姪などへのお年玉などもあるでしょう。

 これらのさまざまな支出にかかる金額をざっくり見積もって合計してみると、数万円~給料の1カ月分程度になる人がいるかもしれません。あらかじめこれだけのお金がかかることがわかって対策をしている人はいいですが、費用の対策なしに払うとなれば貯金を取り崩したり、クレジットカードで買い物をせざるを得ないことになってしまいます。

 ちなみにクレジットカードのショッピング利用額は1年のうち12月が最も多いということをご存じでしょうか。一般社団法人日本クレジット協会の「日本のクレジット統計(2018年版)」によると、2017年12月は前月に比べて8.8%多く、2018年12月は前月に比べて10.1%多い状況です。これだけで単に12月の支出が増えたのか、それとも現金払いからキャッシュレス決済に移行したのか定かなことは言えませんが、数あるキャッシュレス決済のなかでも、後払いシステムのクレジットカードは支出している現実味が薄れやすくなるのは事実です。

 利用する都度メモしたり、こまめにカードの利用状況を確認しないと、せっかく予算を決めていても気づけば予算オーバーしていたということにもなりかねません。

 今年10月からは政府主導のキャッシュレス決済によるポイント還元制度の影響もありクレジットカードを利用もさらに増えることが予想されます。利用しているうちについつい気が緩んで使いすぎにならないように予算をきちんと守る心がけが大切です。

予算を決めるときは支出の必要性と優先順位を考えて

 書き出した支出額を見て少し青ざめてしまった人は、予算を抑える工夫を考えてみましょう。この時、会社の必要経費のように、その支出が必要であるかどうかと、必要な支出の優先順位を考えてみると良いでしょう。

 たとえば、忘年会やクリスマスパーティなどのイベント参加。お付き合いの程度によってはお断りしても良いものもあるかもしれません。1年頑張った年納めとして、気の合う仲間と楽しんだり、慰労しあったりしたい気持ちもありますが、他の支出との優先順位も考えながら参加の必要可否を検討してみましょう。

 他にも、たとえばクリスマスプレゼントがあります。贈る相手の喜ぶ顔をイメージしながらプレゼントを選ぶのは結構楽しいものです。贈る相手が複数人なら楽しさは何倍にも膨らみそうですね。しかし贈る相手が多いほど同じく予算も膨らみます。プレゼントを贈る人・金額の優先順位を考えてみましょう。たとえば、300円でいかに素敵なプレゼントを探せるか……なんてゲーム感覚で探してみるのも楽しそうです。友人とクリスマスパーティでのプレゼント交換などなら参加者に提案してみるのもおすすめです。

来年への教訓!年が明けるとすぐに12月対策を

 来年からはこれらの年末年始の予算を1年かけて準備しておきましょう。クリスマスや忘年会など、通常月とは異なる費用のための「特別費」として毎月貯めていくようにすれば、12月に入ってから慌てることもなくなります。

 そもそも特別費とは、普段は必要ないけれど、突然お金が必要になって、お金が足りなければ貯金を取り崩してしまいがちになってしまうものです。12月のまとまった支出は冬のボーナスで払うという人も少なくないですが、特別費はボーナスではなく月々の家計から計画的に準備していきたいものです。今年の12月にかかった費用をまとめて確認し、12で割った金額を月々貯めていきましょう。このとき、12月の特別費用なのか、別の目的の貯金なのかわかるようにしておくことが大切です。

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(續恵美子)

※この記事は2019年12月14日にマネラボサイトで公開されたものです。

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