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米国では、11月下旬の感謝祭(第四木曜日)の翌日から12月24日のクリスマス・イブまでの期間を『年末商戦』と呼びます。『年末商戦』のスタート日である感謝祭翌日の金曜日は、大規模なセール期間の初日となり、小売業者の売上高が増えて黒字となることから、「ブラック・フライデー」と呼ばれます。さらに、「ブラック・フライデー」の翌週月曜日は「サイバー・マンデー」と言われ、この日からオンライン商戦がスタートします。
【ポイント1】「ブラック・フライデー」には1億1,460万人が買い物へ
順調な滑り出しが見込まれる感謝祭週末
全米小売業協会(NRF)の調査によれば、『年末商戦』の皮切りとなる感謝祭の週末(11月28日の感謝祭から12月2日の「サイバー・マンデー」までの5日間)に、全米人口の約半分に相当する1億6,530万人の消費者が買い物をする見通しです。
曜日別にみると、感謝祭当日に買い物をする消費者が3,960万人、感謝祭翌日の「ブラック・フライデー」が1億1,460万人、続く30日の「スモール・ビジネス・サタデー(※)」が6,660万人、12月1日の日曜日が3,330万人、「サイバー・マンデー」が6,870万人と見込まれています。
(※)「スモール・ビジネス・サタデー」は、地元の小さな商店で買い物をしましょうという日で、2010年から始まりました。
【ポイント2】『年末商戦』は過去5年平均を上回る見通し
インターネット販売が大きく伸びる予想
NRFは、今年の『年末商戦』の売上高を7,279億ドル~7,307億ドル、前年同期比3.8~4.2%の増加と予想しています。2018年の同2.1%増や過去5年間の平均(同3.7%増)を上回る見通しとなっています。
このうちインターネット販売などの無店舗小売の売上高は、前年同期比11~14%増の1,626億ドル~1,669億ドルと、2018年の1,465億ドルを大きく超えると予想しています。
【今後の展開】個人消費を中心に米国経済は緩やかな拡大基調を維持しよう
NRFのチーフエコノミストは、「予測を困難にする多くの不透明要因がある」ものの、「最近の経済データや経済の勢いから、昨年よりも力強い『年末商戦』が期待できる」と述べています。「雇用の増加と賃金の上昇は、より多くのお金が家計にあることを意味するからだ」と指摘しました。
『年末商戦』の見通し等から判断すると、米国の個人消費の拡大基調に変化はなさそうです。内需の底堅さを背景に、米国経済は緩やかな拡大基調を維持するとみられます。
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