近年、話題になっているブロックチェーン。「すごいことだろう」と思っていても、具体的なイメージがつかない人も多いかもしれません。そこで、今回は、“ブロックチェーンを紐解く4つの理由”と題して、ブロックチェーン、何がすごいのか、何が変わるのか、今後どうなるのかを説明します。

ブロックチェーンはココがすごい

理由①なぜ、ブロックチェーンがインターネットに次ぐ技術革新と言われるの?

→インターネット以上に社会や生活を変えると期待されているから

 ブロックチェーンは、デジタル情報技術のひとつですが、かつてインターネットが私たちの生活を大きく変えたように、もしくはそれ以上に、大きなインパクトがある技術として期待されています。

 そのブロックチェーンを言葉で説明すると、『情報の固まり『ブロック』を暗号を介した鎖『チェーン』でつないで記録する技術』ということになりますが、エッセンスとしては、『信頼できる情報をみんなで共有することができる仕組み』ということです。

ブロックチェーンのどの部分がすごいの?

理由②ブロックチェーンはこれまでの技術とどこが違うの?

→ブロックチェーン上の情報は信頼度と汎用性が高いから

 ブロックチェーン上の情報は、ブロックチェーンのネットワークに参加する全員で記録・検証されたものだから、『改ざんが困難であるため、信頼度が高い』、『みんなで共有できるため、汎用性が高い』という点で、これまでのデータベースと違います。

信頼度が高い→安心してデジタル情報の活用ができるようになる
汎用性が高い→企業や産業間の障壁をなくし、情報共有とその活用ができるようになる

 ブロックチェーンの登場よって、デジタル情報が安全かつ共有のものとして活用できるようになりました。こうしたことで、初の実用化として、ブロックチェーンは10年ほど前に暗号資産(仮想通貨)に活用されました。その後、主に金融分野で活用され始め、現在では、幅広い分野での活用が広がりつつあります。

ブロックチェーンで何が変わるの?

理由③なぜ、ブロックチェーンがビジネスを変えると言われるの?

→障壁や非効率の改善だけでなく、新たな価値を創出すると期待されているから

 ブロックチェーンの信頼と共有という特徴によって、実際に、ビジネスにおける障壁や非効率が飛躍的に改善されています。更には、活用の進展に伴い、新たな価値を創出することも期待されています。

活用ケース①:食の信頼 『IBM Food Trust』

  • ブロックチェーンを活用した食品の流通管理システム
  • 農場から店頭までの流通過程が記録され、即座に追跡可能
  • スーパーに陳列される生鮮食品の履歴がQRコードで確認
  • 現在、業界の共通基盤として、複数の企業が共同利用

活用ケース②:貿易の効率化 『TradeLens』

  • ブロックチェーンを活用した国際貿易の管理システム
  • 輸出から輸入までの手続きを関係業者全員で記録・管理
  • 税関手続きなどをペーパーレスの共通の記録によって簡素化
  • 現在、複数の海運業者・港湾施設が共同利用
出所:IBMの資料よりインベスコ作成

ブロックチェーンは今後どうなるの?

理由④ブロックチェーンの市場規模が大きく拡大する理由は?

→デジタル情報が最大限に活用できるようになるから

 ブロックチェーンによって、デジタル情報が信頼され、かつ共有されるようになるため、これまで十分に活用しきれなかったデジタル情報が、最大限に活用されていくことが見込まれます。

 巨大なインターネット市場をベースとして、ブロックチェーンのビジネスの市場規模は2030年には約340兆円になると予測されています。特に、普及過程を過ぎると急速に拡大し、2025年から2030年にかけて市場規模は約18倍に成長すると言われています。

インターネット人口は2017年、出所:世界銀行、国連 市場規模は3.1兆米ドルを円換算、出所:Gartner(2017年3月) 作成時点での潜在的な市場規模の予測であり、将来を保証するものではありません。
※上記は例示であり、全てを説明するものではなく、また実際とは異なる場合もあります。

 

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