収入が少なくても貯蓄ができている人もいれば、高収入なのに貯蓄が全くない人もいます。いったいどうすればお金が貯まるのか? お金が貯まっている人は何をしているのか? その秘密に迫ります。

お金が貯まる人と貯まらない人、決定的にここが違う

 お金が貯まる、貯まらないは、実は収入が多いか少ないかの問題ではありません。お金が貯まる人と貯まらない人の決定的な違いは、お金を貯めるとき「意志の力」を使っているか、「しくみの力」を使っているかにあります。

 お金が貯まる人は「しくみの力」を利用してお金を貯めるので、お金が自然と貯まっていきます。

 一方、お金が貯まらない人は「意志の力」で貯めようとしています。つまり、意志が強くなければ、一生お金を貯めることはできません。

貯まるしくみその1:先取り貯蓄をする

 お金が貯まらない人はやりくりをして余った分を貯めようと考えます。よほど意志が強くないと、結局だらだらと使ってしまい、お金は残りません。一方でお金が貯まる人は、お金が入った後、先に貯める分を取り分け、残りを使います。

 このしくみを先取り貯蓄と言います。

× お金が貯まらない人の方程式    収入―支出→貯蓄   余ったら貯蓄

〇 お金が貯まる人の方程式      収入-貯蓄→支出   先取り貯蓄

 先取り貯蓄では、毎月の収入の中から先に貯蓄し、残りのお金で生活します。このとき貯蓄と生活資金が同じ口座にあると、生活資金が赤字になったときに貯蓄部分を切り崩してしまう可能性があります。貯蓄用のお金を別の場所に移しておけば、生活資金の口座は使い切ってもよいということになります。そして、生活資金口座の残高が少なくなったときには、意志の力とは関係なく、自然と財布の紐が締まっていくはずです。

 また、貯蓄を別の場所に取り分ける際は自動的に資金移動される制度やサービスを利用しましょう。資金を手動で移動させるには意志の力が必要になります。給与天引きや自動振り込みなどで、自動的に先取りされるしくみを作ることが成功の秘訣です。

貯まるしくみその2:固定費を削減する

 お金が貯まらない人がやってしまうのが食費や日用品費、光熱費など流動費の節約です。流動費とは金額が固定で決まっているわけではなく、やりくりすることができる費用のこと。流動費は支払いの頻度が高く、常に節約を意識しなければいけません。意志の力で節約しなければならず、多くの人がストレスでリバウンドしてしまいます。

 一方、お金が貯まる人がやっていることは固定費の削減です。

 固定費とは、家賃や通信費など金額があらかじめ決まっている費用のこと。定期的に定額を口座振替など意識せず支払っていることがほとんどです。

 固定費を下げるには、意志の力は必要なく、契約内容を変えたり、解約したり、手続きをするだけで支出を減らすことができます。

貯まるしくみその3:月間チャージ額を決め、キャッシュレス決済でお得に

 いくら節約を頑張っても流動費も固定費もゼロにすることはできません。お金を使うときにはお得な支払い方法を利用します。その一つがキャッシュレス決済です。

 クレジットカードやスマホ決済、電子マネーなどのキャッシュレス決済をすることによってポイントを得ることができます。ポイントを効率よく貯めることで実質収入を増やすことができます。

 また、クーポンやキャッシュバックなどのキャンペーンもあり、支出も減らすことができます。

 キャッシュレス決済を利用する上では使い過ぎないしくみを作っておくことが大切です。

 クレジットカードのような後払いタイプで決済すると総額いくら使ったかを感覚的に把握するのが難しくなります。あといくら使えるのかが一目でわかるよう、1カ月分の予算をチャージして残高の範囲で使うという方法がおススメです。

 

 今回は、お金が貯まる家計になるしくみについて説明しました。3日坊主という言葉があるように、意志の力で節約や貯蓄をしようと思っても継続するのは難しいものです。貯まるしくみさえ作ればお金は勝手に貯まっていきます。この記事を参考に貯まるしくみを作ってみてくださいね。