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 英国では与党『保守党党首選』が行われました。23日、結果が発表され、事前予想通りボリス・ジョンソン氏(前外相)がジェレミー・ハント氏(現外相)に勝利しました。女王による任命を受けて24日に首相に就任します。ジョンソン氏は、欧州連合(EU)離脱、いわゆるブレグジットについて、「合意なき離脱」の確率は低いとしつつ、合意できない場合でも現在の期限である10月末に予定通り離脱すると主張していました。

 

【ポイント1】英『保守党党首選』は予想通りジョンソン新首相へ

ブレグジットの期限は10月末に迫る

 英国では7月23日、与党『保守党党首選』の投票結果が発表され、7割前後の支持を得て事前予想通りボリス・ジョンソン氏(前外相)が選出されました。女王による任命を受けて首相になりますが、ジョンソン新政権にとって最大の課題はブレグジットです。

 ジョンソン氏はブレグジットの是非を問う国民投票以来、離脱派運動を主導してきました。10月末の期限については離脱延期には反対の立場で、下院で離脱案がまとまらない場合は議会を終了させ「合意なき離脱」も辞さないと主張していました。

 

【ポイント2】「合意なき離脱」は回避される?

ブレグジット強行はより困難に

 経済の混乱を招く恐れのある「合意なき離脱」については反対する議員も多く、保守党内でも議論が分かれています。下院では、政府が「合意なき離脱」強行のため議会を休会する権限を阻止する法案が賛成多数で可決され、ジョンソン新首相が離脱を強行することは難しくなりました。

 今後の展開としては、(1)EUと何らかの合意がなされ10月末で離脱、(2)離脱案がまとまらず離脱延期のいずれかの可能性が高いとみられます。

 

【今後の展開】ジョンソン新政権がEUと再交渉し離脱か、総選挙または国民投票で離脱延期か

 EUとの再交渉が進めば、ジョンソン新首相の離脱案が議会で可決される可能性があり、予定通り10月末での離脱が実現するとみられます(上記(1))。

 一方、離脱案がまとまらない場合(上記(2))、解散・総選挙、または保守党政権維持のためジョンソン新首相が国民投票を求める可能性も考えられます。総選挙や国民投票の場合は10月末の離脱は延期となります。議会は7月26日~9月2日まで夏季休会に入りますが、9月29日からは保守党党大会、10月17日~18日にはEUサミットが予定されており、離脱期限も迫る中、ジョンソン新政権の今後の動向が注目されます。