今週の予想
今週は、来週始めのFOMCの利下げ幅をめぐって2万1,000~2万1,600円のボックス内のもみ合い
今週は、来週始めのFOMC(米連邦公開市場委員会)の利下げ幅がどうなるのかに注目が集まり、週後半になると様子見の動きとなってきます。この動きの前までは、日経平均株価は本格化する国内企業の決算発表に一喜一憂する展開となり、前週に続き、2万1,000~2万1,600円台の中でのもみ合いが続く確率が高いと言えます。
米中通商交渉の問題や中東の地政学的問題が高まれば、このレンジの下限の動きとなり、米国の経済指標の結果によって、FOMCでの利下げが0.5%への大幅な期待が高まれば、米国株式にとって、レンジの上限の動きとなります。
22日は、先週末の大幅利下げ期待感が後退して、米株は主要3指標そろって反落したことで、日経平均は▲72円の2万1,394円で寄り付き、一時▲149円の2万1,317円まで下げました。
しかし、下げ幅を縮小して▲21円の2万1,445円まで下げた後は、上海株安を受け上値の重い展開に。後場になると2万1,400円を挟んだもみ合いとなり、終値は▲50円の2万1,416円で引けました。
出来高、売買代金とも、相変わらずの低水準。多少戻しても上値を追っていく状況ではないと言えます。
(今週の指標)日経平均株価
今週は、来週始めにFOMCでの利下げがどの程度になるか確認するために、もみ合いが続くとみられます。とは言え、国内では企業の決算発表があり、個別株の物色となりそうです。
参議院選挙の結果は、予想の範囲であり、材料にはならず、米中貿易摩擦の再燃懸念や、日米貿易交渉、中東の地政学的リスクが気にかかるところです。チャートでは、2万1,000~2万1,600円のレンジ内の動きとなりそうです。
(今週の指標)NYダウ平均株価
先週の時点で、2018年1月26日の2万6,616ドル、10月3日の2万6,951ドル、2019年7月16日の2万7,398ドルと順上げの高値更新となっており、もしこのまま大きく下げると三尊天井として下落トレンドに入る可能性もあります(6月3日の2万4,680ドルを下に切った場合)。
7月末のFOMCの利下げは確実視されていますが、主要な経済指標の発表が予定されており、内容によっては0.25%か、0.5%の利下げとなります。
0.25%だった場合は、すでに織り込み済みで材料出尽くしとなる可能性もあり、0.5%だった場合は、イランの地政学的リスクや米中貿易摩擦次第で動きが異なってきます。
(今週の指標)ドル/円
今週は、来週のFOMCでの利下げ幅を見極めるため、基本的には大きな動きはなさそうですが、4-6月期の米国のGDP(国内総生産)の減速が確認されたり、米中貿易摩擦の再燃や中東の地政学的リスクが高まれば、0.5%の利下げ観測となり、ドルが弱含むことになります。
先週の結果
円高嫌気し3日続落で一時2万1,000円割れるが、週末は大きく反発
月末の利下げの確実な状況を前にして日経平均は週半ばまで下値を試す動きとなり、3連休明けからのスタートで3日続落。
18日には為替は1ドル=106円台となったことを嫌気して売り仕掛けも加わり、一時2万993円と2万1,000円を割り、▲422円の2万1,046円となりました。
ところが、翌19日は、米株式の反発と下げ過ぎの自律反発から+420円の2万1,466円と大幅反発し、前日の下げをほぼ埋めてしまいました。
しかし、この動きは指数だけの動きであり、出来高、売買代金の低水準を見ると反発に転じるという動きではありません。結局は2万1,000~2万1,600円台の中の大きなもみ合いということになります。
16日:前日15日の米株式が利下げ期待の継続で、連日、最高値を更新しているものの、円高、ドル安を受けた日経平均は、▲41円の2万1,644円で寄り付いた後、下げ幅拡大の流れとなり、一時▲171円の2万1,514円まで下げ、終値は▲150円の2万1,535円と3日ぶりの反落となりました。
17日:米株式の3指標の最高値更新がトランプ米大統領の米中貿易摩擦の長期化発言もあってストップしたこともあり、日経平均は▲66円の2万1,469円と2万1,500円を割り込みました。
18日:前日の米国市場はファーウェイ制裁で米中通商協議が暗礁に乗り上げ、本格化した4-6月期決算への米中貿易摩擦問題の企業業績への影響が意識され、3指標そろって続落。これを受け、日経平均は▲132円の2万1,336円のスタートとなりました。為替は1ドル=107円台半ばの円高へ進み、上海株式の下落も受けて、先物主導で下げ幅を拡大。後場の大引け前には、一時▲475円の2万993円と2万1,000円を割り込み、終値は▲422円の2万1,046円となりました。4-6月期決算発表を控えポジションをとりづらく、21日の参議院選挙もあり、見送り状況の中、売り仕掛けも入って急落となりました。
19日:前日の米国市場で3指標そろって反発したことや、前日の大幅安からの反動もあり、上海株式の上昇もサポートとなりました。さらに、半導体受注生産の世界最大手TSMCが決算発表で業績の先行きに前向きな見通しを示したこともあり、+420円の2万1,466円と前日の下げをほぼ埋める4日ぶりの大幅反発となりました。
日本市場引け後の米国市場では、前日に7月末のFOMCの大幅利下げ期待が高まったものの、この日は、NY連銀総裁が「前日の発言は今回の政策金利に対するものではない」と説明したことで、大幅利下げ期待が後退し、3指標そろって反落となりました。シカゴの日経先物は▲115円の2万1,265円でした。
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