(提供元:大和投資信託)
※この記事は2018年6月17日に東証マネ部!サイトで公開されたものです。

 カフェ創業に向けて、本格的に準備を始めたイーナちゃん。最近は珈琲豆の勉強をしているようです。

イーナ: あ、こんなところに新しく珈琲豆屋さんができてる!入ってみようっと♪

ウィーーーン

スタッフ: いらっしゃいませ、何かお探しでしょうか。

イーナ: えっと、新しくお店ができてるなぁと思ってふらっと立ち寄りました(笑)

スタッフ: ありがとうございます、ごゆっくりご覧ください。

イーナ: 何かおすすめはありますか?

スタッフ: そうですね、こちらの豆「17ブレンド」なんてどうでしょうか。

イーナ: え?もしかして17種類もブレンドされているんですか?!

スタッフ: はい、他店では見られないかなり珍しい商品となっていますよ。

イーナ: 私おすすめには弱いんですよね(笑)、それ買います!

スタッフ: ありがとうございます。焙煎には15分ほどかかりますので、よろしければ奥で焙煎の様子を見てみてはいかがでしょうか。

イーナ: いいですね、ぜひ見させてください!

スタッフ: どうぞこちらです。

お店の奥へ案内され、

イーナ: あ!

スタッフ: どうされました?

イーナ: いえ、あの焙煎している方、私の知り合いなんです。さすがにびっくりしました!

スタッフ: そうなんですか!彼は非常に優秀な職人ですよ。他にいくつも副業をしているみたいで、この店にも週1で来られるかどうかですが、なんとかこの店のオープンに合わせて呼ぶことができたんです。

イーナ: そんなにすごい人なんですか?ますます謎が深まる…。

しばらくして、

十七郎: イーナさん、こんにちは。先週からこちらに顔出すようになったんですよ。

イーナ: 今度は焙煎ですか!

十七郎: ええ、若い頃、珈琲豆の仕入れの仕事をしていたので、焙煎の知識は結構あるんですよね。

イーナ: わたしも将来のカフェのための勉強にと思って立ち寄ってみたんです。

十七郎: いい心がけですね。さて、焙煎は終わりましたが、もしお時間あればそこの試飲スペースでコーヒーでも飲みながら

イーナ: セクターですね?!

十七郎: そうです、今回は珈琲豆の仕入れから連想して「商社・卸売」「小売」でと考えています。

イーナ: なるほど、そう来ましたか、ぜひお願いします!

十七郎: わかりました。まず、商社ですが、ここでは総合商社のポイントについてご説明しましょう。総合商社は、取扱商品が「ラーメンからロケットまで」と言われるように、幅広い分野を事業対象とする集合体です。事業について大別するならば「資源分野」と「非資源分野」に分けるのがわかりやすいと思います。

イーナ: 商社は資源のイメージがあります!

十七郎: 商社が注力する資源分野は企業によって異なりますが、鉄鋼原料(鉄鉱石、原料炭等)、非鉄(銅、ニッケル、アルミ等)、原油・ガス、LNGなどが主なもので、世界中で鉱山や油・ガス田の権益を保有する投資型ビジネスです。資源市況は変動が大きいため、年度によって利益構成は変わるのが特徴です。

イーナ: 資源ビジネスは規模が大きいですね!じゃあ「非資源分野」はどのようなビジネスですか?

十七郎: 非資源ビジネスは、商社によって得意分野が大きく異なります。代表的な事業としては、機械、インフラ、食料、化学品、繊維、情報産業、金融などが挙げられます。当店が仕入れるような珈琲豆を専門に取扱う商社も存在しますよ。

イーナ: 珈琲豆の専門業者!いいですね、是非紹介してください♪

十七郎: こういった非資源ビジネスの商社は、産業や地域によって業績の好不調がありますが、資源ビジネスと比べると収益の変動性は低いため、比較的安定していると考えられます。

イーナ: 商社は本当にいろいろなビジネスをしているんですね。

十七郎: そうですね。商社について簡単にまとめますと、商社の収益は世界経済の影響を受けるため、やはり景気敏感の色彩が強いと言えます。特に、資源ビジネスは規模が大きく、市況による収益の変動性が高いため、資源の市況動向は株価を見る上で重要な要素となります。しかし、多くの商社は資源関連ビジネスのウエイトを引き下げ、収益の安定性を高める戦略を進めています。利益の安定化が進めば、利益成長に準じた株価上昇が見込まれると期待されていますね。

イーナ: なるほど、理解しました。小売セクターはどのような特徴があるんですか?

十七郎: 小売については需要と供給の側面から考えてみましょう。まず需要面としては、インバウンド消費の動向が鍵となります。

イーナ: インバウンド?

十七郎: インバウンドとは、外国人が訪れてくる旅行のことです。つまりインバウンド消費は、訪日外国人旅行客による日本国内での消費活動のことをいいます。観光立国実現に向けて、訪日外国人旅行者数の拡大をめざしていることもあり、日本国内でのインバウンド消費の多寡は重要なポイントとなります。

イーナ: なるほど、じゃあ供給面から見たポイントは何ですか?

十七郎: 昨今は小売店舗のあり方が変化してきており、EC(電子商取引)の伸びによって、実店舗の必要性は低下してきていると考えられます。実際に大型店の出店は減少傾向にあり、売り場面積の伸び率は緩やかに留まっていますね。

イーナ: 確かに、最近はほとんどネット経由でショッピングできてしまいますよね。

十七郎: そうですね。実店舗間でも、取扱商品の拡大を背景にドラッグストアやスーパーマーケット、コンビニエンスストア間の垣根が低くなり競争激化も目立ってきています。また小売業界の戦略は、新商品開発や価格に加えてSNSなどを用いた訴求がより重要になってきています。

イーナ: SNS!今やもう手放せませんよね♪他にもポイントはあるんですか?

十七郎: 小売セクターは月次データを発表している企業が多いのも特徴です。月次データから、今のトレンドや、その変化などを見極めることができれば銘柄選定に有利に働きます。また、為替の影響については、内需企業が多いため需要が安定している側面もあり、円高は株価にとってプラスに働く傾向があります。特にアパレルやPB(プライベートブランド)商品を取り扱う企業は恩恵が大きいと考えられますね。

イーナ: なるほど!ありがとうございました♪このセクターについても…?

十七郎: ございます。「TOPIX-17商社・卸売」「TOPIX-17小売」の値動きに連動するETFですね。

イーナ: わかりました、注目してみます!

十七郎: イーナさん、そういえばカフェ経営の準備の方はいかがですか?

イーナ: そうですね、あれこれ勉強することが多くて…、でもだんだん知識がついてくるのが楽しいですね♪

十七郎: それは、いいことですね。将来カフェを始めたら是非私にローストを…、

イーナ: え!本当ですか?!お願いしたいです!

十七郎: いや、是非と思ったのですが、それは無理でした。すみません忘れてください(笑)

イーナ: 無理?

十七郎: いえ、なんでもないですよ。それでは仕事に戻りますね。

イーナ: ??

続く

※指数のディスクレーマーについては下記をご参照ください。
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※この記事は2018年6月17日に東証マネ部!サイトで公開されたものです。

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