本日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは108.59

下値メドは107.06

今朝の天気マークは「くもり」

※天気の判定基準は記事末尾にあります

今日からG20!
マーケットは意外に冷静か…​

 今日から開催されるG20大阪サミットは、近年稀に見る注目を集めています。G20の主要議題は、世界経済から女性のエンパワーメントまで多岐にわたりますが、マーケットにとって関心があるのは、ただひとつ、米中貿易交渉の行方です。

 トランプ大統領と習主席は29日に会合を持つ予定ですが、マン・ツー・マンで会うこと自体が良いことだとマーケットは盛り上がっています。一方で良い材料は出尽くしたという冷めた見方もあります。「今日の注目通貨」をご覧ください。

毎ヨミ!FXトップニュース(6月27日)

27日ドル/円のNY市場の終値は107.78円

 26日の終値に比べ0.01円のドル高/円安だったので、今朝の天気マークは「くもり」です。

各国・各通貨トピックス

ドル:
    米1-3月期GDP(国内総生産:確報値) 前期比年率+3.1%(予想+3.2%)
    カプラン・ダラス連銀総裁「利下げ必要ない」
    FOMC(米連邦公開市場委員会)が2020年も利下げするかは、まだ分からない
    トランプ大統領「ドルは強過ぎ、ユーロは弱すぎ」

円:
    高島屋、中国から撤退。2020年にも上海店閉店

中国人民元:
    中国商務省「米国との電話による通商協議で公表できる追加情報はない」
    中国商務省「ファーウェイを含む中国企業に対する関税の中止を米国に要求する」
    中国の第1四半期の経済成長は、過去27年で最悪の落ち込み

その他:
    KISS「最後の来日」決定。2019年12月
    マイケル・ジャクソンの遺灰が入ったネックレス、子供か着用

本日の主要指標

出所:楽天証券が作成

本日の注目通貨

ドル/円: リスクオンで一時108円台へ

 27日(木曜日)の東京マーケットでドル/円は上昇。
米国と中国が通商協議再開に向けて「貿易戦争を停戦」のニュースが伝わると、ドル/円は5営業日ぶりとなる108円台にのせ、108.16円まで上値を伸ばしました。ただその後は失速して、NY時間にはこの日の安値圏である107.65円前後に後退。終値は前日と同レベルの107.78円でした。

 G20を前に下限(106.78円)と上限(108.16円)を確認したので、あとはどちらをブレークしていくか、ということです。米中貿易交渉には悪い結果は起きないでしょうが、両首脳の直接会談以上の成果もないと考えます。事務レベルでの協議は止まっているので、具体的な内容は出ようがありません。イベント首相で売り、という可能性もあります。G20後は再び「FRB(米連邦準備制度理事会)利下げ」がテーマになるでしょう。

 ブラード・セントルイス連銀総裁が、7月のFOMCで「50bp(ベーシスポイント)の利下げは必要ない」との見解を示しました。FOMCの中で最も利下げ支持派(ハト派)の同氏がこのような発言をしたことは重要で、利下げは25bpにとりあえず落ち着いています。

 ブラード氏はFRBの中でも異端の意見を持つ人物で、必ずしもFRBの公式見解・意見・見解を代表しているわけではないのですが、50bpが基準になってしまうと、25では失望、50でも思ったほどの効果がでないことをFRBは心配しているわけで、今のうちにマーケットの熱を冷ましておきたかったのでしょう。

 ブラード氏が「7月のFOMCで50bpの利下げは必要ない」と述べたとき、マーケットの目は切り下げ幅ばかりに向いまししたが、7月利下げ予告をさらっとマーケットに刷り込んだところは、一流マジシャンのようなFRBの巧み技だと思ってしましました。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

豪ドル/円:豪ドル高はG20の期待を表す

 豪ドル/円は堅調。今週74.33円まで下げた豪ドル/円は、この日75.62円まで反発しました。リスクオンでドル高に動くなかでも、豪ドルが上昇しているのは、G20(米中貿易協議)に対する期待の表れだと見ることができます。豪ドルは世界景気動向に敏感な通貨であり、特に関わりの深い中国経済に連動しやすいからです。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

トレード前に必ずチェック!今日発表の重要指標!

28日:トレード前に必ずチェック!今日発表の重要指標!
G20大阪サミット、英GDP、カナダGDPなど

経済指標過去データは楽天証券サイトにてご確認ください。 出所:楽天証券作成

 


◎天気の判定基準とは?

天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。

・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。

・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。

・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。


※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。

※ちなみに2018年は、「晴れ」80日、「雨」82日、「くもり」98日 でした。
また、2018年は延べで43.33円上昇、延べで46.41円下落。差引3.08円の円高(2017年末に比べて)でした。