本日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは108.84

下値メドは106.04

今朝の天気マークは「雨」

※天気の判定基準は記事末尾にあります

来週は105円か?​

 20日(水曜)のドル/円は大きく下げました。3週間近く続いてきた眠たいレンジをようやく破って 107円台前半まで下落。1月3日のフラッシュクラッシュの安値104.01円がまだぼんやりとですが、下に見えてきました。

 ドル下落のきっかけは米長期金利が下げたこと。さらに中東の地政学リスクが急激な高まりがマーケットを安全資産通貨の買いへと向かわせました。円だけではなくスイスフランも買われています。米国とイラン軍事衝突のリスクは、月末G20の米中貿易交渉の期待を打ち消してしまったようです。

 この状況で金先物価格は5年9ヵ月ぶりの高値をつけ、セーフヘブン通貨のスイスフランはユーロに対して約2年ぶりの水準まで上昇。

 ホルムズ海峡封鎖の懸念で原油価格が急騰して資源通貨のカナダドルが買われ、世の中の中央銀行が緩和へと動くなかで利上げを実施した、原油通貨でもあるノルウェークローネに買いが集まっています。一方で、ダウ平均株価は年初来高値を更新。
 

毎ヨミ!FXトップニュース(6月20日)

20日ドル/円のNY市場の終値は107.32円

 19日の終値に比べ0.79円のドル安/円高だったので、今朝の天気マークは「雨」です。

各国・各通貨トピックス

ドル:
    トランプ大統領「イランは非常に大きな間違いを犯した」
    トランプ大統領「イランを攻撃するかどうかすぐに分かる」
    パウエルFRB議長「インフレ低迷、ずっと心配の種だった」
    パウエルFRB議長「金利を変更することを急がない」
    パウエルFRB議長「1回のデータによって行動することはない」
    パウエルFRB議長「緩和議論が高まり背景は貿易摩擦と世界景気後退」
    ライトハイザー米通商代表「牛肉をもっと日本に輸出したい」
    米国防総省、台湾を「国家」と表記

円:
    日銀、現行の大規模な金融緩和策を継続。長期金利を1%に抑える
    大和ハウスが不適合住宅。1万2,000世帯に影響

ユーロ:
    ドラギ総裁「為替レートをターゲットにはしない」
    ECB(欧州中央銀行)は9月と10月に利下げか
    欧州企業が懸念「労働力不足が生産拡大を阻んでいる」

ポンド:
    BOE(イングランド銀行)、政策金利を0.75%に据え置き
    英保守党党首選の第5回投票、ボリス・ジョンソン前外相が160票で1位

ノルウェー:
    ノルウェー中銀、政策金利を 25bp引き上げ1.25%に

トルコリラ:
    エルドアン大統領「高金利政策に反対」
    格付け会社ムーディーズ、トルコ格下げを警告。経済改革進まなければ
    ムーディーズ「トルコの外貨準備では次の通貨危機に対応できない」

その他:
    米中貿易摩擦で、米国におけるベトナム、台湾、インドのマーケットシェアが増える
    アフリカのコンゴではしか大流行。1,500人死亡
    米国史上最大級の強制捜査でコカイン16トン押収

主要指標終値

出所:楽天証券が作成

ドル/円:106円台に迫る!

 パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は、FOMC(米連邦公開市場委員会)後の記者会見で、来月7月にも最大0.5%ポイントの大幅な利下げを検討していることを明らかにしました。ドル/円の反応は最初は薄かったのですが、その重大さがわかるにつれてじわじわと影響が広がり、20日(木曜日)の東京時間に米長期金利が2.00%を割るまで低下すると、ドル/円は再び108円をブレーク。NY時間にはフィラデルフィア連銀製造業景気指数の弱い結果でFRB利下げ確率がさらに高まったとしてドル/円の下げが加速、
フラッシュクラッシュ以来の安値を更新して107.21円まで下落しました。

 中東の地政学リスクも大きな懸念。米国の増派に対してイランが米軍ドローン機を地対空ミサイルで撃墜する挑発行動で、両国の軍事衝突リスクが高まっています。原油価格や金先物価格はすでに反応して上昇。このうえ月末G20で米中貿易協議が不調に終わることになれば、リスクオフが深まり円高が一段と進む可能性があります

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

トレード前に必ずチェック!今日発表の重要指標!

21日:ドイツ、欧州 製造業・サービス業PMI、カナダ小売売上高 など

経済指標過去データは楽天証券サイトにてご確認ください。 出所:楽天証券作成

◎天気の判定基準とは?

天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。

・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。

・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。

・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。


※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。

※ちなみに2018年は、「晴れ」80日、「雨」82日、「くもり」98日 でした。
また、2018年は延べで43.33円上昇、延べで46.41円下落。差引3.08円の円高(2017年末に比べて)でした。