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6月7日、トヨタ自動車は「『EV』の普及を目指して」と題する記者会見を開きました。この中でハイブリッド車(HV)や『EV』など電動車の年間販売が550万台になる時期の2025年への5年前倒しや電池での連携先の拡大などを発表しました。トヨタが電動化を急ぐ背景には、燃費規制が厳しくなる欧州や中国などで急速な『EV』の普及が見込まれることがあります。今後の動向が注目されます。
【ポイント1】トヨタ自動車は『EV』の戦略を発表
6月7日、トヨタは記者会見を開き、『EV』でビジネスモデル、電池、商品まで網羅する商品戦略を明らかにしました。トヨタは電動車はHVを中心として、特許開放などを通じて完成車メーカーや部品会社などとの陣営づくりを進めてきました。今回は、『EV』でもHVと同じように陣営づくりを進めることなどがポイントとみられます。
【ポイント2】電動車の販売目標を前倒し、連携を拡大
トヨタは電動車の年間販売が550万台になる販売目標を5年程度前倒しで2025年に達成しそうな見通しにあることを明らかにしました。2020年から量産型の『EV』を本格導入し始め、2020年代前半には10車種以上をラインアップする計画です。世界展開する『EV』はSUBARU(スバル)やスズキなど他の自動車メーカーと連携して開発を進める方針です。
電動車向けの車載用電池で世界最大手の中国・寧徳時代新能源科技(CATL)や比亜迪(BYD)、東芝、GSユアサなどとの提携を視野に協業していくことも明らかにしました。電動車用電池では、全固体電池は自社で開発し、既にパナソニックなどと協業していますが、この連携により開発面や地理的な供給力の面で異なる得意分野を持つ企業と組むことで、より将来の技術変化などに柔軟に対応できるようになるとみられます。
【今後の展開】今後も『EV』で連携は加速の方向
中国が2019年に『EV』などを一定比率生産することを義務付けるなど、世界的に環境規制が強まる中、世界の大手自動車メーカーは急速に『EV』の生産を拡大する方針です。そうした中、電池を始めとする技術補完に加えて、巨額の開発資金を分担して負担を軽減する意味でも、更に踏み込んだ連携が進むとみられます。
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