本日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは108.99

下値メドは107.95

今朝の天気マークは「くもり」

※天気の判定基準は記事末尾にあります

世界は悪い方向に進んでいる?

 水曜日(12日)のドル/円は、108.22円から108.55円のレンジで小動き。この日発表された米国の5月消費者物価指数は予想より悪い内容。しかし、マーケットはすでに「年内3回利下げ」まで織り込んでいるため反応は限定的でした。

 米中通商交渉は、月末のG20までに決着する望みはほぼゼロに近付いています。昨年FRB(米連邦準備制度理事会)が利上げしたときは、米中貿易戦争の決着が前提になっていました。それが崩れ今、制裁関税の影響による米国の景気後退(リセッション)を心配する状況へと大きく変わっています。もっとも、利下げが決定したわけではなく、マーケットは悲観に傾きすぎているという意見もあります。

 ドルの勢いが弱まるなかでユーロ/ドルは1.1343ドルまで上昇したものの、その後失速。トランプ米大統領が、欧州の「ノルド・ストリーム2(ロシアと欧州を結ぶ天然ガスパイプライン)計画」に対する制裁検討との報道で、米欧関係の悪化を懸念したことが原因。米国によるイラン禁輸制裁に困る欧州がロシアに対するエネルギー依存度を高めていることが問題となっています。トランプ大統領が安倍首相をイランに遣わせたのはこのような事情があるのかもしれません。

 英国の野党労働党は、「合意なき離脱」を断固阻止するための動議を提出。しかし英議会はこれをあっさり却下しました。離脱派最右翼のボリス・ジョンソンが次期首相になった場合、「合意なき離脱」がより現実に近づくことを嫌気してポンドが売られています。

毎ヨミ!FXトップニュース(6月12日)

12日ドル/円のNY市場の終値は108.51円

 11日の終値に比べ0.01円のドル安/円高だったので、今朝の天気マークは「くもり」です。

各国・各通貨トピックス

ドル:
    米中貿易協議が今月のG20までに決着する可能性はほぼゼロ
    トランプ大統領「中国が先の交渉条件に立ち戻るまで通商合意しない」
    トランプ大統領「関税は素晴らしい交渉手段」
    米下院議長、香港の「逃亡犯条例」に抗議するデモ参加者支持の姿勢明らかに
    フェイスブック、ファーウェイ製品へのアプリの事前搭載を停止

NY原油先物:
    原油価格、大幅下落。EIA在庫統計で原油が220.6万バレルの積み増し

円:
    ルノー反撃、日産人事案に不満表明
    犬猫にマイクロチップ義務化へ

ユーロ:
    レーン・フィンランド中銀総裁「必要ならば利下げや量的緩和を再開する」
    ユンケル欧州委員長「イタリアは過剰な財政赤字でリスクを冒している」

ポンド:
    保守党党首が最終決定するのは7月22日の週。ジョンソン氏は意外に苦戦?
    英議会が、労働党の「合意なき離脱」阻止の動議を却下

トルコリラ:
    エルドアン大統領「ロシア製のミサイルは、もう買ってしまった」
    トルコ中銀、政策金利を24.00%に据え置き。予想通り
    トルコ中銀は下半期に数回利下げの可能性
    トルコ財務相「インフレ低下トレンドは継続。年末には目標に到達する」

その他:
    ハムとジャムトーストの組み合わせ、発がん性物質を発生させるおそれ
    インドの列車が暑すぎて4人死亡
    バンクシーが英ヒースロー空港に新作発表。EU離脱を風刺

主要指標終値

出所:楽天証券が作成

本日の注目通貨

ドル/円:今月のレンジ予想:103.75円から113.99円

今月のピボットは109.43円。月間トレンドはまだ下向き。108円抜けると107.16円ターゲット。

出所

第3レジスタンス:113.99円
第2レジスタンス:112.84円
第1レジスタンス:110.58円
月間ピボット:109.43円
第1サポート:107.16円
第2サポート:106.01円
第3サポート:103.75円

2019年の高値は112.40円(4月24日)、安値は104.01円(1月3日)。
高値と安値の半値(50%)は108.20円。

ユーロ/円:今月のレンジ予想:115.15円から128.18円

今月のピボットは122.36円。上がるか下がるかの分かれ目に

出所

第3レジスタンス:128.18円
第2レジスタンス:126.71円
第1レジスタンス:123.84円
月間ピボット:122.36円
第1サポート:119.49円
第2サポート:118.02円
第3サポート:115.15円

2019年の高値は127.50円(3月1日)、安値は117.20円(1月3日)。
高値と安値の半値(50%)は122.35円。

豪ドル/円:今月のレンジ予想:70.25円から81.15円

ピボットは76.30円。今年の高値と安値の半値は75.99円

第3レジスタンス:81.15円
第2レジスタンス:79.93円
第1レジスタンス:77.52円
月間ピボット:76.30円
第1サポート:73.89円
第2サポート:72.66円
第3サポート:70.25円 

トレード前に必ずチェック!今日発表の重要指標!

13日:豪雇用統計、ドイツCPI、スイス政策金利など

経済指標過去データは楽天証券サイトにてご確認ください。 出所:楽天証券作成

◎天気の判定基準とは?

天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。

・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。

・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。

・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。


※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。

※ちなみに2018年は、「晴れ」80日、「雨」82日、「くもり」98日 でした。
また、2018年は延べで43.33円上昇、延べで46.41円下落。差引3.08円の円高(2017年末に比べて)でした。