今週の予想

方向感なく2万2,200円水準を中心としたもみ合いか

 今週は、基本的には10連休を前に様子見ムードが強い中、日経平均株価は2万2,000円水準を固める相場展開が想定されます。

 日米ともに決算発表のピークを迎えており、先週のNYダウ平均株価は約半年ぶりに高値をつけるなど、米国株式市場は堅調な値動きに支えられ、日経平均も今年の最高値を更新しました。

 ただし、日経平均は出来高が伴わない中での先物主導の買い戻しによる上昇の局面が強く、今週は10連休前に買い戻しが一巡した後は、縮小していくことが考えられ、結果的には主要企業の1~3月期決算を受けて個別物色となりそうです。

 一方で10連休中に海外市場でのリスク要因を避けるために、いったん利益を確定させる動きも出てきそうです。

 チャートを見ると、200日移動平均線が2万1,800~2万2,000円にあり、現状はまだ上昇途上にあると想定されます。

 先週、上値は一時17日(水)に2万2,345円まで上昇しましたが、2万2,400円近辺は、2018年5月から約5カ月もみ合ったボックス相場の中心であり、売り圧力が強いゾーンといえます。ここを突破するには出来高が増加する必要があります。

 22日は、手掛かり材料に乏しく方向感のない動きとなりました。前場は2万2,200円をはさんで高値は+79円の2万2,280円、安値は▲101円の2万2,099円まで下げ、前引けは+20円の2万2,221円で引け、後場になると2万2,200円水準をはさんでもみ合いとなり、+17円の2万2,217円で引けました。

 (今週の指標)日経平均株価

 今週は10連休を控え、様子見から出来高が増加しないため、上値を追っていくのは難しいと思われます。

 チャートを見ると、2018年5月から5カ月ぐらい2万2,300~22,700円のボックス相場の中のもみ合いで、2万2,500円ぐらいが中心になり、この水準からは戻り売りが多く出てくるところです。

 ただし、日米ともに決算のピークを迎えていますので、米国株はサポート要因になるものの、日本は10連休を控えて個別物色となりそうです。2万2,000円水準の値固めが想定されます。

 (今週の指標)NYダウ平均株価

 今週は、米国市場では企業決算が山場を迎えることになります。これまでの動きをみると決算内容を受けて素直に反応するという見方が大勢です。4月30日~5月1日にFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されますが、年内の利上げ据え置きは予想され、相場にはサポート要因となります。

(今週の指標)ドル/円

 今週もドル/円は、111.00~112.50円を基本とするレンジでのもみ合いが想定され、世界経済の動向を意識した動きが続きそうです。

 米国では経済指標が予想を下回れば、FRB(米連邦準備制度理事会)による緩和期待への思惑でドル売りにつながりやすいですが、中国の経済の減速懸念が後退したことで、ドル買い要因となりやすいと言えます。

 ユーロ圏の景気減速は明らかとなっており、ユーロ売り/ドル買いが増え、多少、ドル買い/円売りに影響を与えそうです。米国株式の上昇が続けばリスク回避の円高は拡大せず、ドル買い/円売りの流れとなります。

 ただし、チャートでは三角保ち合いの上放れの上限が1ドル=113円水準にあり、ここを突破できるかどうかに注目です。

(先週の結果)

 先週は、米株高と円安にサポートされ、上値は重いものの4日連続の年初来高値更新
先週の日経平均は、週始めに+298円の2万2,169円と大幅上昇となりました。中国の経済指標も好調で、日米貿易協議も無難に通過したことで、株式市場に買い安心感を与え、2万2,200円水準でもみ合って引けました。高値は17日(水)の2万2,345円、安値は18日(木)の2万2,058円、週の終値は2万2,200円でした。

15日(月):前週末の米国株式の主要3指標そろっての大幅上昇、為替の1ドル=112円台、さらに上海株式の上昇を受け、全面高となって+252円の2万2,122円で寄り付き、一時+390円の2万2,211円まで上昇。終値は+298円の2万2,169円と3日続伸となりました。 

16日(火):朝方は前日の大幅上昇からの反動で▲60円の2万2,108円と反落して始まるものの、すぐに切り返し+52円の2万2,221円と4日続伸。ただし、指数に影響を与えるファーストリテイリングやKDDIなどの値がさ株中心の上昇でした。

17日(水):前場は円安歩調につれ、また、中国の1-3月期GDP(国内総生産)が予想を上回ったことで、一時+123円の2万2,345円と2万2,300円台をつけました。その後は伸び悩み、終値は+56円の2万2,277円の5日続伸で引けました。出来高が伴わなければ、2万2,300円水準からは戻り売りが警戒されてきます。

18日(木):手掛かり材料に乏しい中、先物にまとまった売りが出たことで下げ幅を拡大し、利益確定売りも出て一時▲219円の2万2,058円まで下落。終値は▲187円の2万2,090円と6日ぶりの反落となりました。

19日(金):前日の米国市場で好決算やIPO(株式公開)を好感して、NYダウが+110ドルの2万6,559ドルと上昇し、112円台前後の円安も維持されていることで、+147円の2万2,238円で寄り付き、+160円の2万2,250円まで上昇しましたが、米国市場が翌日休場であることで手控えムードもあり、買い一巡後は伸び悩んで+110円の2万2,200円で引けました。