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 大手旅行代理店のJTBは毎年ゴールデンウィーク(『GW』)を前に、旅行動向調査の結果を発表しています。調査は4月25日~5月5日の間に1泊以上の旅行に出かける人を対象に実施され、人気の旅行先や支出動向などが盛り込まれています。51回目の調査となる今年の『GW』は、10連休の影響で国内旅行、海外旅行ともに好調で、期間内に複数回旅行に行く人は51.2%と半数以上にのぼる見込みです。

【ポイント1】今年は国内・海外ともに旅行者数が過去最高を更新の見込み

新天皇の即位に伴う休日により3割以上の人が10連休となる模様

 JTBが4月4日に公表した「2019年ゴールデンウィークの旅行動向」によると、『GW』の総旅行人数は前年比+1.2%の2,467万人と増加する見込みです。内訳を見ると、国内旅行は同+1.1%の2,401万人、海外旅行は同+6.9%の66.2万人と、ともに過去最高を更新する見込みです。総旅行消費額は同+3.7%の1兆610億円と、2年連続で1兆円超となる見込みです。また、平均費用は、国内旅行が同+1.7%の36,800円、海外旅行が同+1.5%の268,000円となっています。

 今年の『GW』は、現天皇の退位と新天皇の即位があるため、4月27日~5月6日まで、カレンダー上は『GW』史上初の10連休となります。同調査によると、「自分と家族」若しくは「自分だけ」が10連休となる人は合計31.5%となっており、このため旅行への意欲は昨年よりも高くなっています。

 

【ポイント2】10連休により、旅行者の半数以上は複数回旅行へ

改元にちなんで神社参拝や皇居などへ出かける人も

 今年ならではの調査項目で、「昨年は旅行に行かなかったが今年は10連休なので旅行に行く」と回答した人は8.3%いました。また複数回旅行に行く人は51.2%と半数以上にのぼります。長い休暇をとれる人が多く、旅行需要の押し上げにつながっています。

「改元にちなんだ旅行やお出かけをする」と回答した人のなかでは、「神社やお寺にお参りをする」、「改元記念ツアーに参加する」、「皇居へ行く」などの予定が多くなっています。

 

【今後の展開】新幹線なども例年を上回る好調、各地で賑わいが期待される

 このほか、今年の『GW』は、宿泊予約サイトやJR各社の指定席予約状況が例年を大幅に上回る好調となっています。10連休についてはサービス業を中心に普段以上に人手不足が懸念され、各業界で対応に追われる側面もありますが、改元のお祝いムードの中、日本各地で様々なイベントや賑わいが見られそうです。

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。