新年度入りで全体相場は上がる?今注目のセクターは?
毎年、新年度入りの際には「機関投資家の新たな資金が動き出す」とされ、株価上昇への期待が高まります。ただ、その時の相場状況に大きく左右されることは言うまでもなく、必ず全体相場の上昇につながるとは限りません。
一方、新年度入りとは関係なく、時代の動きに沿ったセクターや銘柄は変わらず注目を集めていくことでしょう。すでに市場拡大が疑いのないレベルまできている「EC(通販)」、さらには2019年が元年とされる「キャッシュレス決済」、人手不足に伴う業務効率化を背景とする「AI(人工知能)」などです。
EC関連分野では設備投資も拡大しており、施設内搬送のマテハン(運搬管理)機器大手企業「ダイフク(6383・東証1部)」などの業績を向上させるものとみられます。キャッシュレス決済では、その中心的な存在である「GMOペイメントゲートウェイ(3769・東証1部)」、AI分野では、AI・ディープラーニング技術を活用したビッグデータ分析の「ALBERT(3906・マザーズ)」などが引き続き注目されることになりそうです。
また、4月1日には新しい元号「令和(れいわ)」が発表されました。5月1日に新天皇が即位され令和時代がスタートします。今回は、天皇崩御に伴うものではないため、さまざまな活動を自粛する動きがありません。祝賀ムードが広がる格好になるのではないかと考えられます。
この新しい時代を祝うムード、それは「結婚・婚活市場」の拡大につながると考えられています。年初にもいくつかの関連銘柄が買われる場面が見られましたが、このあとは実体を伴った動きが出てくることでしょう。
結婚・婚活関連10万円株
株価データは2019年4月1日終値ベース。
IBJ(6071・東証1部)
・IBJの日足チャート
パートナーエージェント(6181・マザーズ)
・パートナーエージェントの日足チャート
新元号で印刷特需が期待される10万円株
新元号「令和特需」も一部で話題となります。元号が変わることで、フォームやシステムの変更をする企業(や個人)は多く、印刷業などの一部に特需があるとされています。株価に対するインパクトは一過性かもしれませんが、流動性が高まり意外高を見せる銘柄があるかもしれません。
このような動きになる銘柄については「きっかけ」と「その後の動き」を分けて考える必要があります。比較的投機的な投資家が回転売買を始め、そこに(同様に投機的な)投資家が参入することでさらなる株価上昇につながる構図です(そうならない場合は急落する可能性もあります)。実はほぼファンダメンタルズは意識されないのです。
直近では印鑑の通販「ハンコヤドットコム」を展開する「 AmidAホールディングス(7671・マザーズ)」の乱高下なども分かりやすい例として挙げられます。
共立印刷(7838・東証1部)
・共立印刷の日足チャート
カワセコンピュータサプライ(7851・東証2部)
・カワセコンピュータサプライの日足チャート
野崎印刷紙業(7919・東証2部)
・野崎印刷紙業の日足チャート
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