176月中間期に好決算を達成すべての業績指標が好調

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銘柄名 株価 情報種類

02318

中国平安保険
(ピンアン・インシュランス)

 59.35HKD
(8/18現在)

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 中国平安保険は2017年6月中間期に好決算を達成し、新契約価値は前年同期比46.2%増の385億5000万元と、市場予想、BOCIの予想からそれぞれ12%、10%上振れた。同期純利益も同6.5%増の434億3000万元と(一回性要因を除くと同38.8%増)、市場予想、BOCI予想を15%、10%上回る水準。同社は業績好調を背景に、1株当たり0.5元の中間配当を実施する方針を明らかにしており、これは前年同期比で大幅な増配となる(前年同期は同0.2元)。BOCIはあらゆる業績指標が好調であるとして同社の質を高く評価。目標株価を引き上げ、株価の先行きに対する強気見通しを継続している。

 中間期の保険料収入は前年同期比32.9%増の3413億9000万元。生保、損保の保険料収入の伸びがいずれも国内平均を上回った。一方、資産運用収益は正味ベースで651億6000万元と、前年同期比でほぼ横ばい。債券・株式配当関連の収入拡大が、投資ファンド関連の配当の減少をカバーした。総運用収益は実現損失と減損処理の縮小で、前年同期比14.7%増。支払い余力を示すソルベンシーマージン比率はグループ全体で、6月末に211.1%。また、損保部門の収益力を表すコンバインド・レシオは96.1%。前年同期から0.8ポイント上向いたとはいえ、市場予想より良好な水準だった。

 中国版「ソルベンシー2」に当たる「C-ROSS」の履行を受け、BOCIは中国平安保険の生保事業の強みがこれまで以上に高まっているとの見方。強力な外務員部隊に加え、良質な長期保障型商品および貯蓄型商品に照準を合わせる経営戦略が新規ビジネスの拡大だけでなく、力強い収益成長や手許現金に寄与しているとして前向きに評価している。また、資本基盤の健全性や利益成長見通しの明確さについても高く評価。同社が配当政策の見直しや利益成長見通しの引き上げに動く時期が到来したとみている。

 一方、同社にとって、フィンテック(スマートフォンやビッグデータを用いた次世代型金融サービス)はもはや、単なる成長期待事業ではなく、収益源の一つ。17年上期には初めて、4億2000億元の利益に貢献した。BOCIによれば、同社は自社ネットサービス・ユーザーのマネタイズ(収益化)を実現させており、上期には新規顧客1854万人のうち、自社ネットユーザーからの取り込みが667万人を数えたという。同社のネットユーザー数は6月末に、年初比16.4%増の4億300万人。BOCIは同社の先進テクノロジーを高く評価。フィンテック事業が単なるコスト効率の改善にとどまらず、新たなビジネスモデルや機会の創出につながるとみている。

 BOCIは17-19年の予想EVPS(1株当たりエンベデッドバリュー)を8%、予想VNBPS(1株当たり新契約価値)を28-37%の幅でそれぞれ引き上げ、予想EPSについては30-36%増額修正。収益成長見通しの上方修正と人民元相場に関する想定値の見直しに伴い、目標株価を引き上げている。