昨日のドル/円の高値は109.42円。110円に戻るエネルギーはなく、金曜日の高値(109.59円)にもいま一歩届きませんでした。一方、安値は108.63円まで。4カ月ぶりの円高水準に再接近しましたが、下値を切り下げる気力にも欠けました。今週のメインイベントは、週末にジャクソンホールで行われるイエレンFRB(連邦準備制度委員会)議長とドラギECB(欧州中央銀行)総裁のスピーチ。それまでは神経質な動きが続くのではないでしょうか。
デイリーピボット
デイリーピボットは、先週のレンジを元に、今日のレンジを予想するテクニカル指標です。今持っているポジションの利確や損切りレベルの参考として、あるいは新しいトレードのエントリーポイントとして、FXマーケットでも多くのトレーダーが利用しています。
今週のドル/円のピボット・ポイントは、109.01円です。
ピボットとは「回転軸」という意味で、このレベルを相場の強気と弱気の転換点と考えます。レートがピボット・ポイントより上で取引されているときは、ドル/円の相場はどちらかというと強気、下にある場合はどちらかというと弱気ととらえます。
今日の上値ライン(レジスタンス)は、109.38円、109.80円、下値ライン(サポート)は108.59円、108.22円です。先週の高値は110.42円、安値は108.63円でした。
ピボットの計算とトレードアイデア
ピボット・ポイントは、前日の高値と安値と終値を平均して求めます。このレベルを相場の強気と弱気の転換点と考えます。
このピボットに、ピボットから前日の安値までの値幅を足したレベルが、第1レジスタンス(R1)になります。前日下げた幅と同じ程度の反発はあるだろうと仮定して、そこを最初の上値メドと考えます。
第1サポート(S1)は、ピボットから前日の高値からピボットまでの値幅を引いたレベルです。前日上げた幅と同じ程度の反落はあるだろうと仮定して、そこを最初の下値メドにしています。
ピボットでは、今日の相場は、おおよそ、これらのレジスタンスとサポートのレンジ内で推移するだろうと考えます。しかし、それ以上に相場が大きく動くこともあります。
そこで、ピボットには、HBO(上値ブレークアウト)とLBO(下値ブレークアウト)と呼ばれるレベルが設定されていて、この水準を越えて相場が動いた場合には、新しいトレンドが始まったとみなします。
下の図のように、たとえば、HBOをストップに、第1、第2レジスタンスで売り上がる、あるいは、LBOをストップに、第1、第2サポートまで買い下がる、といったようなトレードが考えられます。ただし、あくまでも一例であって、決して利益を保証するものではありません。トレードは自己責任でお願いいたします。
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