風速低下で1月の発電量は9%減、電力ロスの改善傾向が持続

現地コード 銘柄名
00916

龍源電力集団

(チャイナ・ロンユエン・パワー)

株価 情報種類

 5.80HKD
(2/13現在)

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 最新業務統計によると、龍源電力集団の19年1月の発電量は前年同月比9%減少した。前年実績の高さや相対的な風速不足などが原因であり、発電量の落ち込みはほぼ事前の予想の範囲内だった。ただ、BOCIは風速の回復や電力ロス状況の改善を理由に、続く2月には発電量がプラス成長を回復すると予想。1月の統計発表を受けて同社株価が調整した場合、そのタイミングでの買い増しが有力な選択肢になり得るとした。目標株価を据え置き、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。

 中国では1月に風速が弱まり、ブルームバーグ社のデータによれば、月間平均値が前年同月を15%下回った。風力発電の供給削減率(電力供給過剰や送電インフラの不備に起因する電力ロス率)は2.5ポイント低下し、設備容量は約5%増えたものの、風速不足がこうしたプラス要素を打ち消す形となった。ただ、2月の風速はこれまでのところ前年同月並みで推移しており、BOCIは月間発電量について2-3%の伸びを見込む。

 風力発電の供給削減率は1月に4.98%と、前年同月の7.51%から改善した。BOCIは前年同期の実績の高さから、向こう2カ月にわたり、約2-3ポイントのペースで削減率が改善するとの見方(18年2月は8.3%、3月は6.7%)。ただ、18年4-6月、7-9月、10-12月の平均削減率は4.8%と、すでにかなりの低水準にあり、19年1-3月以降の改善余地は限られるとしている。

 一方、レーティング見直しにつながる可能性がある潜在リスクとして、BOCIは◇風速が予想を下回る可能性、◇政府補助金の未収分の回収が予想より遅れる可能性を挙げている。

 BOCIは長期的には風速が正常レベルを回復するとみて、同社株価の先行きに対して強気見通しを継続している。現在株価のフォワードPBR(株価純資産倍率)は0.8倍。政府補助金回収の進展や資金コストの低減などを理由に、同社株価の一段の上値余地を指摘している。