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『データセンター』は大量のサーバーを収容し、インターネットの接続サービスや保守・運用サービス、大規模なクラウドサービスなどを提供する施設です。足元では米中貿易摩擦の影響から、拡大ペースの鈍化を懸念する声もありますが、今後5G(次世代の無線通信規格)やIoT(モノのインターネット)の普及拡大につれ、データ送受信量は飛躍的に増えるとみられ、『データセンター』投資の拡大が予想されます。

 

【ポイント1】『データセンター』事業は半導体需要拡大の牽引役

 スマートフォンやパソコン関連が成熟化するなか、『データセンター』事業は高成長が続き、半導体需要拡大の牽引役となってきました。ただし、足元では、米中貿易摩擦の影響もあり、一部企業から投資に慎重な見方が出ています。

 今後は5G及びIoTの普及につれて、自動運転やコネクティッド化が進む自動車や遠隔医療など、様々な分野で大量のデバイスがインターネットに接続するため、データ通信量の更なる増加が見込まれます。そのため『データセンター』投資は欠かせず、今後も拡大が続くと予想されます。

 

【ポイント2】『データセンター』向け投資が続く

 例えば、国内企業を見ても、将来を見据えた『データセンター』向け投資が続いています。1月14日に、伊藤忠商事は、中国中信集団有限公司(「CITIC」)グループと、中国国内での『データセンター』へのインフラ投資を目的とした投資ファンドを新たに設立するための検討意向書を締結しました。中国での旺盛な同需要に対応するため、3,000億円規模(当初規模1,000~1,500億円)でのファンド組成を目指します。

 不動産大手のヒューリックは1月17日、大阪に『データセンター』と事務所の大型複合ビルを取得したと発表しました。同社は『データセンター』市場の成長性・将来性に着目しており、今後も『データセンター』への投資を検討していく方針です。

 

【今後の展開】拡大する『データセンター』投資への各社の取り組みに注目

 5GやIoTはこれからが本番で、需要の増大と共に『データセンター』は国内外ともに拡大する見通しです。ただし、その運営はオフィスビルや一般の商業施設と異なるノウハウが必要です。このため、今後は所有と運営の分離も進むとみられ、投資物件としても期待されます。ノウハウ獲得や海外進出のため『データセンター』を手掛ける企業間の提携なども更に進むとみられます。今後の各社の取り組みが注目されます。

*個別銘柄について言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。