(提供元:大和投資信託)

 

 ある日の休日、イーナちゃんは夕飯の買出しにスーパーに出かけていると・・・

イーナ: (夕飯の準備は・・・、あれ?これってこんなに高かったっけ?もしかして値上がりしてる・・・?)

十七郎: こんばんは。

イーナ: うわ!!十七郎さん!びっくりしたー!!いきなり現れるからー。

十七郎: これはどうも。イーナさん、あれから投資のほうは順調ですか?

イーナ: 順調ですかっていうか、まだ教えてもらい始めたばっかりじゃないですか(笑)業種については次回にと言われちゃいましたから。

十七郎: あ、そうでしたね(笑)ではちょうどいい、ここはスーパーですし、「食品」についてレクチャーしましょうか。

イーナ: え?!ここでですか?

十七郎: もちろんです。わたしは出張相談もしていますので、どこでも対応可能です。

イーナ: (この人、ほんとミステリアス・・・。)

十七郎: 食品関連の株式ですが、一般的にディフェンシブ銘柄と考えられています。

イーナ: ディフェンシブ?

十七郎: ええ、日常生活に不可欠な「衣食住」の中でも、特に「食」は日々必要とされているため、需要が安定しています。そのため、業績の変動が少なく、株価も安定していると考えられているわけです。このように景気変動の影響を受けにくいことを「ディフェンシブ(守備的)」といいます。

イーナ: 確かに、食品って毎日欠かせませんよね。じゃあ基本的に食品関連の株を持っていれば安心ってことでしょうか?

十七郎: 単純に安心とはいえませんが、値動きは比較的穏やかな業種だと思われます。ところでイーナさん、食品セクターはどのような点に注意したほうがよいと思いますか?

イーナ: うーん、食べ物に変なものが混入してたりとか、マイナスのニュースはときどき耳にします。

十七郎: そうですね、個別企業の株式でしたら確かにそのようなニュースに株価が反応することがあります。では食品セクター全体としてではどうでしょうか。例えば、原材料費の高騰です。原材料費が高騰した場合、企業は製造効率化などを実施して値上げ分を吸収しようとします。通常は原材料費が上がっても、すべてを卸売価格や販売価格に転嫁することは難しいので、このような企業努力がされるわけです。ですので、少なからず食品会社にとっては、企業利益にマイナスの影響を与えてしまいます。

イーナ: ふむふむ。

十七郎: しかし、原材料費の高騰が極端に激しかった場合などは、さすがに食品会社の企業努力ではコスト増を吸収することができなくなり、やむなく卸売価格や販売価格が値上げされることがあります。さきほどイーナさんがお困りだったように、スーパーでの販売価格の値上げですね。そのようなときは食品会社にとっては売上が増えるので、株価はプラスに反応することがあります。

イーナ: うーん、奥が深いですね。でも原材料費の高騰ってどんなときだろう。小麦とかが不作だったり・・・?

十七郎: そうですね、穀物などの商品市況による価格の上昇はありえます。そのほかでは為替も重要な要因となります。

イーナ: 為替・・・?

十七郎: 一般的には円安のときに原材料費が上がると考えられます。食品会社は原材料を輸入している企業が多いため、円安では輸入コスト増加のデメリットを受けてしまいますが、逆に円高時には原材料費が低下するメリットがあります。日本企業は円安の恩恵を受ける輸出産業が多いために円高に弱い企業が比較的多いですが、一方で食品関連は円高に対する耐性が強いと考えられており、これも「食品セクターがディフェンシブである」とされる要素の一つといえます。

イーナ: なるほど、ディフェンシブってそういうことだったんですね!頭が整理されました!

十七郎: まとめるとこのようなイメージです。

十七郎: あとはテレビ番組等で個別企業の商品が取り上げられた場合などですね。ある商品や成分が病気に効果があるなどと紹介されたときは、それらが爆発的ブームとなり、業績拡大要因となることがあります。

イーナ: 最近の健康ブームとか考えるとわかる気がします。

十七郎: しかしこのようなブームは一過性で終わる可能性もあり、決して長期的な投資に向いているとは思えません。短期間での投資ならばおもしろいと思いますよ。

イーナ: 食品、興味が湧いてきました!

十七郎: 前回少しお話ししました「TOPIX-17 ETFシリーズ」のなかに今回の「食品」もあります。「TOPIX-17食品」の指数と同様の値動きをする金融商品ですね。

イーナ: ありがとうございます、すごく勉強になりました!まさかスーパーで教えてもらえるなんて。次回はどこで教えてくれるんでしょうか(笑)

 

 業種の第1回目は、偶然スーパーで鉢合わせからの「食品」でした。次回はどんな業種でしょうか?

 ではお楽しみに! 

 

※指数のディスクレーマーについては下記をご参照ください。
TOPIX-17シリーズに係る知的財産権は、株式会社東京証券取引所に帰属します。

※この記事は2017年9月17日に東証マネ部!サイトで公開されたものです。

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