人気ブログ『投資家テスタの投資日記─目指せ利益30億円』を運営するテスタさんは、投資の世界では誰もが知る凄腕デイトレーダーの一人。2005年に株のデイトレードを始め、6年目に1億円プレーヤーに。今年に入って利益20億円を達成し、現在は30億円を目指しています。そんなテスタさんに成功までの道のりや稼ぐ秘訣を聞きました。

 

デイトレ歴13年で資産は20億円に!

──以前、ブログのタイトルは「目指せ利益10億円」でしたよね。それが「20億円」になり、最近「30億円」になりました。

 昨年10億円を達成して「目指せ利益20億円」に変更しました。今年も順調で、少し前に20億円に届いたので、また変えたんです。

──10億円とか20億円とか、平然とおっしゃいますね(笑)。

 いえいえ(笑)。

──もう、スゴイとしかいいようがないんですが(笑)。

 僕、株デイトレードがメインなんですが、数年前から中長期の株取引もけっこうやってるんです。昨年、今年と大きく稼ぐことができたのは、じつはそっちの利益が大きいんです。というか、デイトレオンリーだと1年で10億円稼ぐのはたぶん無理だと思います。

20億の壁を越えたら次は30億!ブログのタイトルも変更済

──そのあたりのことは後ほど詳しくおうかがいします。その前にデイトレーダーになった経緯を聞かせてもらえますか。

 学校を出てからフリーターなどをしていて、ある程度貯蓄ができました。ただし、その仕事に将来性があるとは思えず、何か新しいことに挑戦しようと常々考えていました。そんなとき、たまたま書店で株式投資の本を見たのがきっかけです。

──でも、普通は株を買ってみようとは思っても、それを職業にしようとは思わないのでは…?

 当時、投資関係のブログが流行っていて、手当たり次第に読んでみたんです。その中に、デイトレードで1日数万円、月100万~150万円コンスタントに稼いでいる人がいました。株式投資=「切った張ったの世界」というイメージがありましたが、きちんと安定して稼いでいる人もいるんだなと思ったんです。それで自分もデイトレードをやってみようかなと。

 

「保有」しないからデイトレはリスクが低い!?

──株式投資のなかでもデイトレードはギャンブル性が高い、リスクが大きいという印象を抱いている人も多いと思うのですが。

 それは全く逆です。デイトレードというのは1日中──実際には市場が開いている9時から15時までですが──売り買いを繰り返すことで利益を目指すものです。買ってから数分、いや、数秒で売ることも珍しくありません。その銘柄の値動きや注文の入り具合などをチャートや板でチェックし、瞬時に決断を下して売り買いするわけです。

──買ったらすぐ売ってしまうわけで、長時間保有することはない。だからリスクは少ないと?

 そういうことです。文字通りの「デイトレード」に徹すれば翌日まで保有することもありません。だから、所有しているときに株式市場が大暴落し、大きな損失を被るというリスクが低いんです。中長期取引のほうが、はるかにリスクが高いと思います。

──デイトレードには信用取引が欠かせませんが、信用取引は危険というイメージもあります。

 信用取引だと自己資金を超えた金額の取引ができる(※証券会社に担保として預けた委託保証金の約3.3倍の取引が可能)わけですから、当然、逆に動いたときは、多額の損失が発生する可能性はあります。でも、それもやり方次第です。自分でルールを設けるなどして節度を守ってやれば大きな痛手にはなりません。それに、信用取引だと下げ相場のときに売りから始めて利益を狙うといった手法も使えますし、メリットのほうがはるかに大きいんです。

──それを調べた上で、「デイトレードでいこう」と?

 そうですね。あと、性格もあるかもしれません。僕は堅実派で、一発勝負みたいなことはしたくなかったんです。極力リスクは取りたくないし、元本も減らしたくない。だったら中長期取引よりデイトレードだろうと。

 

3カ月目からプラス収支に

──最初から勝てたんですか。

 いや、そう甘くはなかったですね。ネット証券の口座に数百万円入れて始めたのですが、最初の月は30万円負け、次の月は10万円負けました。それでやっと3カ月目にプラスになったんです。その後は月50万円とか、100万円とかコンスタントに稼げるようになりました。

──先ほどおっしゃったブログの方に近づけたわけですね。

 ただ、その頃、よく吐いていたんです。朝起きると吐くというのが日課のようになっていた。べつに体調が悪かったわけではないんですよ。それどころか、毎日お金が増えていくので楽しかったし、どんどん知識もついてくるので充実していました。今思うに、やはりそれなりにプレッシャーやストレスがあったのかもしれません。まあ、いつの間にか治ってましたけど。

PC2台とモニター7台の「トレーディングルーム」。9時から15時まではここにこもりっきり

──何か勝てるようになったきっかけがあったのですか。

 一つ、投資環境についていうと、パソコンを2台にしたのが大きかったですね。もともとあったパソコン1台で始めたのですが、最初のうちは不便を感じることはありませんでした。チャートとか板とか見るものが決まっていましたし。

 ただ、慣れてくると、同業他社の状況を知りたいとか、先物もチェックしたいとか、いろいろ考えるようになるんです。そうすると1台では厳しい。ちょくちょく画面を切り替えなければならないし、ほかの画面に切り替えている間に肝心な情報を見逃してしまうなんてことも起こりますから。それで、1台買い足したら、飛躍的に成績が安定しました。

──今は何台使っているのですか。

 今も2台ですよ。最近のパソコンはモニターが大きいうえ画面を3分割、4分割にできるので、1台で複数のページを同時に見ることができます。だから、2台で十分なんです。

──そんななかで「こうすれば勝てる」というか、自分なりの必勝法みたいなものが見えてきたわけですか。

 いや、その境地にはなかなかたどり着けなかったですね。最初の頃は勝っていても「このやり方で本当にいいのだろうか」という不安が常につきまとっていました。僕には師匠のような人がいたわけではないし、周りに相談できる人もいなかった。いろんな人のブログを読んで、参考にするくらいしかできませんでした。

──では、いつ頃から自信が?

 1年目、2年目は数百万円の稼ぎでしたが、3年目に1,700万円に増え、その後も順調に数字が伸びていきました。そんななかで少しずつ自信めいたものがつきましたが、決定打となったのは6年目に年間1億円を達成したことだと思います。1億円プレーヤーは限られた存在ですから、やっぱりうれしかったし、自信にもなりました。

──ものすごい伸び率ですよね。

 自己資金が増えると信用取引の枠が広がりますから、さらに大きな利益を狙えるようになるんです。べつに一攫千金を狙うようなことをしたわけではなく、自然の流れで増えていったように思います。

──しかも、1億円で止まったわけではなく、その2年後、2013年に記録的な成績を残されます。次回は2013年以降の飛躍についてお伺いします。

 

中編『トレード中は1株に集中!市場の動きは見ない主義』へ続く!>>

 

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