BMW合弁会社が見通し良好、新型車投入サイクル入りで利幅拡大を予想

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01114

華晨中国汽車控股
(ブリリアンス・チャイナ・
オートモーティブ)

 19.06 HKD
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独BMWが発表した2017年4-6月期決算を見ると、同社とブリリアンス・チャイナとの中国合弁会社「BMWブリリアンス・オートモーティブ」(BBA)による利益貢献は1億5400万ユーロで、前年同期比10.8%増、前期比では18.1%減だった。

BOCIは前期比の落ち込みの主因として、6月後半に行った5シリーズのモデルチェンジに伴う販売減速と一時的な利益率の縮小を指摘。ファイナンス合弁会社による利益貢献約2億元を上乗せした上で、ブリリアンス・チャイナに対する17年6月中間期のBBAの利益寄与(純利益の50%)が、ほぼ予想通りの27億-28億元に達する見通しを示した(前年同期は19億元)。

また、好評を博しているモデルチェンジ後の5シリーズや今後投入するローカル版の新型X3に対する期待感を表明。ブームの様相を呈している中国高級車市場でニューモデル投入サイクルを迎え、同時に利益率の上昇局面に入ったと指摘している。うち利益率に関しては14年のピーク時を上回る可能性もあるとの見方。BOCIはBBAに対する楽観見通しから、ブリリアンス・チャイナの目標株価を引き上げ、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。

BMWの4-6月期決算では、BBAの利益寄与は1億5400万ユーロ。平均為替レート1ユーロ=7.56元に基づいて計算すると、約11億7000万元となる。BOCIによると、BBAの利益貢献が前期比18.1%落ち込んだのは、◇販売台数伸び率の減速(前期比わずか3.1%増)、◇5シリーズの販売比率が1-3月期の39%から25%に低下したことに伴う利益率の悪化、◇5シリーズのニューモデル投入に伴うコスト増――が響いたため。BBAの1台当たり利益は1-3月の3万301元から、4-6月には2万4875元に縮小したという。

一方、BMWの決算報告によれば、17年上期のBBAの利益寄与は前年同期比42.5%増の3億4200万ユーロ(約25億5000万元に相当)と好調。販売台数の伸び(同30.1%増)を上回る増益率を記録した。

6月後半に発売された新型5シリーズは予想以上に好評。BBAは18年半ばをめどにローカル化版X3の投入を計画している。競合メルセデス・ベンツの例を見ると、16年8月の新型Eクラスの発売が、北京ベンツの利益率を押し上げた経緯があった。BOCIはベンツEクラス・セダンと直接競合する新型5シリーズの競争力を高く評価。BBAの純利益率が14年のピークレベル(11.7%)を回復するか、あるいは上回るとみている。

BOCIは17-19年のBBAの販売台数が前年比24.8%増の38万7000台、18.1%増の45万7000台、17.7%増の53万8000台と推移すると予想。BBAの税引き前利益率については13.6%、14.6%、15.6%を見込み、ブリリアンス・チャイナの17-19年の予想純利益を22-26%増額修正した。BOCIは18年予想PER13倍をあてはめて目標株価を引き上げ、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。