業務指標が好調、南方航空の増益を予想

BOCIは中国南方航空(01055)、中国東方航空(00670)の2017年6月中間期の売上高について、それぞれ前年同期比11.6%増、8.3%増を予想している。旅客部門のRPK(有償旅客キロ)の増加が背景。原油価格の上昇でコスト増が見込まれるものの、為替差益の計上がマイナス影響を一部カバーする見通しという。また、17年上期には国内業界全体の輸送能力が10%ほど拡大したが、旅客需要はこれを上回るペースで増加し、ロードファクター(有償座席利用率)が高率に達した点を指摘。年初からの力強い需要の伸びを理由に今夏の好況を見込み、ほかに人民元相場の安定推移や原油価格の低水準維持など、セクター全体に有利な見通しを示した。ただ、航空銘柄のH株株価が年初から平均38%値上がりしたことで、好材料はすでにほぼ織り込まれたとの見方。航空セクターH株のレーティングを中立的にダウングレードしている。一方、年初来値上がり率が11%にとどまる航空A株に関しては強気見通しを継続した。

 

北海ブレンド原油は17年上期に1バレル=平均52.7米ドルと、前年同期比で28%高。原油相場の上昇を受け、中国南方航空、中国東方航空ともに営業経費が増大する可能性が高い。一方、年初に1米ドル=6.96元だった人民元為替相場は、6月30日に同6.78元と、半年間で元高が進行。両社ともに為替差益を計上する見通しとなった。

航空銘柄の前年同期利益は原油安を背景に高水準にあったが、BOCIはロードファクターの好調やRPKの伸び、コスト管理の強化などを理由に、17年上期には南方航空が小幅の増益を確保すると予想。資産売却益を除いた純利益が前年同期比2.2%増加し、東方航空の同期決算(同20.4%減を予想)を上回るとみている。

中国国際航空(00753)を含む3大キャリアが発表した17年上期の業務統計を見ると、旅客ロードファクターはいずれも高水準だった。中でも南方航空が前年同期比2.2ポイント高の82.3%と、3社の中で最高を記録(国内線が同2.7ポイント高、国際線は同1.2ポイント高)、RPKも同12.5%の伸びを示した。BOCIは南方航空のロードファクターの好調な点に目を向け、ピークシーズンとなる夏場の好調を見込んでいる。

一方、東方航空の上期の旅客ロードファクターは同0. 44ポイント高の81.3%。国内線需要の伸びが寄与したものの、その半面、国際線のロードファクターが1.85ポイント低下した。同社とエールフランス-KLMとの業務提携について、BOCIは短期的な効果は限られるとしながらも、長期的にはプラスと受け止めている。

BOCIは東方航空、南方航空のH株株価の先行きに対し、いずれも中立的な見方を明らかにしている(A株は東方航空が中立的、南方航空が強気)。南方航空が計画している第三者割当増資については、負債比率の低減につながるとして前向きに評価。同社の17年、18年のROEについては11.9%、11.6%を見込んでいる。