1979(昭和54)年10月26日

WHOが天然痘を根絶、伝染病撲滅に初めて成功

 1979(昭和54)年10月26日、WHO(世界保健機関)が伝染病「天然痘(てんねんとう)」を根絶したと宣言しました。医学の力で伝染病を撲滅した世界初のケースです。

 天然痘はウイルス性の感染症で、致死率の高い病気として恐れられてきました。感染力は非常に強く、致死率が約20~50%と非常に高い病で、多くの犠牲者が出ました。

 転機が訪れたのは18世紀。近代免疫学の父と呼ばれる英国の医学者、エドワード・ジェンナーが予防接種を開発し、欧州全土に広まっていきます。日本では1955(昭和30)年に天然痘が根絶されましたが、開発途上国では依然として流行が続きました。

 そこでWHOは南米やアフリカ、インドなどでの天然痘根絶に乗り出しました。賞金付きで患者を積極的に探し出し、患者と接触した全員に予防接種を施し、1977年を最後に天然痘の自然感染例は報告されていません。

 ちなみに最古の天然痘での死亡例は紀元前1100年代、エジプト王朝のラムセス5世と言われている。彼のミイラには天然痘の痘痕があったということです。

1979年10月26日の日経平均株価終値は

6,207円89銭