18年中間決算速報値、税引き前利益が13年以来最大の伸び

現地コード 銘柄名
03968

招商銀行股フン有限公司

(チャイナ・マーチャンツ・バンク)

株価 情報種類
 29.35HKD
(7/25現在)
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 招商銀行が発表した速報値によれば、18年6月中間期の純利益は前年同期比14%増と、1~3月期の同13.5%増から0.5ポイント加速した。引当金の縮小を受け、税引き前利益は同17.4%増と、13年以来最大の伸びを記録。また、4~6月には総資産および総負債の増加ペースが加速し、不良債権残高は前期比で縮小した。BOCIは同行の利益見通しと目標株価を据え置き、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。

 速報値によると、18年6月中間決算の純利益は前年同期比14.0%増の447億6,000万元。経常収益は同11.5%増と、1~3月比で4.3ポイント加速した。資金利益(純金利収入)と非資金利益は同7.8%、17.7%の伸びを示し、1~3月比でそれぞれ0.9ポイント減速、12.7ポイント加速となった。BOCIによれば、引き当て前の業務純益は推定約9%増と、13年以来最大となった税引き前利益の17.4%増を明らかに下回る伸び。税引き前利益の増加率は最終利益の伸びも上回ったが、これは4~6月期の税率が23.8%に上向いたためで、財政部と税務当局による税控除確認時期のタイムラグが影響したという。

 中間期末(6月末)の総資産、貸出残高、預金残高はそれぞれ6兆5,300億元、3兆8,800億元、4兆2,600億元と、3月末比でそれぞれ4.5%増、4.4%増、4.7%増。3月末時点の伸びから明らかに加速した。4~6月の総負債に占める新規預金の割合は75%。同期の純金利マージンについて、BOCIは前期比横ばいを見込んでいる。

 不良債権比率は6月末時点で1.43%と、3月末比で0.05ポイント低下した。ただ、不良債権残高は554億5,000万元と、前期比で0.9%増。17年1~3月期以来初めて増加に転じた。一方、6月末の不良債権引当率について、BOCIは300%超を予想。3月末の295.6%を上回ったとみている。

 同行の現在株価は18年予想PBR(株価純資産倍率)で1.28倍の水準。BOCIは株価の先行きに対して強気見通しを継続し、6月中間期の正規の決算発表を待って、現時点では利益見通しおよび目標株価を据え置いている。