1970(昭和45)年7月31日
山手線に冷房車登場、通勤地獄に涼
1970年7月31日、東京都心を走る山手線に、国鉄(当時)の通勤電車では、初の冷房付き車両が導入されました。この日の東京は曇り、気温は最高33.3度、最低25.8度。今と変わらぬ猛暑でした。
「通勤地獄」という言葉は1960年代には定着していました。当時、通勤電車の混雑率は最高300%台。現在、最も混雑する東京メトロ・東西線で昨年199%(国土交通省「最混雑区間における混雑率」より)。スマホの操作もほぼ不可能な混み具合です。
乗客が押し合う力でドアの窓ガラスが割れ、乗り降りの際に靴が脱げた乗客向けの靴やサンダルが駅で用意されていた時代です。電車は窓を開けて走行し、天井では扇風機が熱風をかき回しますが、車内は暑さと乗客の体温で蒸し風呂状態でした。
そこに冷房車が導入され、通勤地獄に少しだけ涼風が吹きました。今では、車内温度が他の車両よりやや高い弱冷房車も普及しています。暑いホームから涼しい電車に乗り込んだ時、昭和のサラリーマンの苦労を想像してみたいものです。
1970年7月31日の日経平均株価終値は
2,159円16銭
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