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『統合型リゾート』は、カジノや国際会議場・展示施設、ホテル、娯楽施設、ショッピングモールなどが一体となった複合型観光・商業施設のことです。英語ではIntegrated Resortと言い、この頭文字を取ってIRと略されます。7月20日には『統合型リゾート』実施に向けた法案が成立し、今後、『統合型リゾート』の設立・運営開始により、日本にさらに魅力的な観光・商業スポットが増えることが見込まれます。
【ポイント1】IR実施法案が参議院本会議でついに成立
入場料や入場回数制限を設け、本人確認などを義務付けてギャンブル依存症へ対応
日本ではカジノ行為については刑法で禁じられていますが、『統合型リゾート』を設置・運営する民間の事業者などは、カジノ管理委員会からの免許などを受けるとカジノ事業を行うことができるようになります。
これまでの国会審議などでは、このカジノについて、ギャンブル依存症への対策などの議論が重ねられました。成立したIR実施法案では、まず入場者を20歳以上とした上で、1日あたり6,000円の入場料がかかるほか、⼊場回数制限(連続する7⽇間で3回、連続する28⽇間で10回まで)や、マイナンバーカードなどで本人や入場回数などの確認を義務付けることが盛り込まれました。
【ポイント2】国際競争力の高い魅力ある滞在型観光の実現へ
日本の地域経済の振興や財政改善にも期待
『統合型リゾート』では、カジノだけではなく、日本の伝統や文化、芸術などを活かした公演などによる観光の魅力を増進する施設や、観光客の来訪・滞在の促進となる施設が含まれる予定です。
地域の創意工夫や民間の活力を生かした『統合型リゾート』の整備推進により、国際競争力の高い、魅力ある滞在型観光を実現することや、地域経済の振興や財政改善に繋げることが期待されます。
【今後の展開】IR整備区域の選定へ、新たな観光資源として波及効果に期待
『統合型リゾート』は当面3カ所を上限に設定されます。また最初の認定から7年が経過すると、この数が見直される場合があります。既に北海道や大阪、和歌山、長崎などが誘致を推進しており、将来的には施設数が増えると見られます。実際の開業は2020年の東京五輪後となりそうですが、今回の法案成立により、増加傾向にある訪日客に『統合型リゾート』をより具体的にアピールすることができるようになります。東京五輪後も訪日客の増加が期待でき、ひいては日本の雇用や消費の活性化など、大きな波及効果が期待されます。
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