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訪日客の増加が日本経済に好影響を与えています。中でも『ドラッグストア』は、インバウンド(外国人旅行者)消費の増加と訪日時の高額品から日用品への消費行動の変化により、最も恩恵を受けていると言われています。5月末までに大手『ドラッグストア』企業の業績が出そろいましたが、他の小売業の業績が人件費増などから伸び悩む中、同業界の好調が鮮明となりました。今後についても好調な業績が期待されます。
【ポイント1】『ドラッグストア』の業績が好調
大手5社の決算は全社増収増益
『ドラッグストア』の業績が好調です。5月末までに出そろった大手5社の決算は全社増収、純利益が増益となりました。サンドラッグは28期連続で純利益が最高益を更新、マツモトキヨシも3期連続で最高益を更新し、株価も堅調に推移しています。その他の小売業が、顧客の根強い低価格志向や、人手不足に伴う人件費増の影響などから、収益が伸び悩み傾向となる中で、好調が顕著です。
【ポイント2】医薬品、化粧品などが好調
訪日客のインバウンド消費が牽引
業績好調の要因としてインバウンドの効果があげられます。観光庁の推計では1-3月の訪日外国人の旅行消費額は前年同期比+17.2%増の1兆1,343億円と1-3月で初めて1兆円を突破しました。
インバウンド消費の増加に加えて、訪日時の消費行動が高額品から『ドラッグストア』の主力商品で利益率の高い医薬品、化粧品など日用品へと購買対象が変化しており、『ドラッグストア』にとっては、好循環となっています。訪日中国人の8割は化粧品を購入していると言われています。
業績好調の背景として、インバウンド効果以外でも新規出店効果やインフルエンザ、花粉症の患者数の増加、PB(プライベートブランド)の強化なども寄与しました。これらにより人件費増も吸収できています。
【今後の展開】今後も『ドラッグストア』の好調が期待される
2020年の東京オリンピックに向けてインバウンド需要は更に増加するとみられます。また『ドラッグストア』大手はPBの投入と食料品への展開などを梃子に新規出店を継続するとみられます。インバウンドや新店効果などから『ドラッグストア』の好調が続くと期待されます。
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