18年1-3月期決算は予想下振れの20%減益、今後の利益成長回復を予想

現地コード 銘柄名
03898

株洲中車時代電気

(チュージョウ・シーアールアールシー・タイムズ・エレクトリック)

株価 情報種類
 38.70HKD
(4/20現在)
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 株洲中車時代電気の2018年1-3月期決算は、売上高が前年同期比8.2%減、純利益が同20.3%減と、BOCIの予想を下回った。粗利益率は38.6%と、前年同期比で横ばい。売上高の落ち込みに加え、販売管理費(SGA)の増大傾向が続いたことが予想下押しの原因となった。同社株価は現在、18年予想PERで12.9倍の水準にあり、ヒストリカル平均と比べると依然として低バリュエーション。BOCIはこの先年内、EMU(動力分散式高速車両)の引き渡しが本格化し、それに伴い同社利益も持ち直すと予想。18年通期の予想純利益は達成可能とみて、目標株価(18年予想PER16.5倍)を据え置き、株価の先行きに対する強気見通しを継続している。

 18年1-3月期の売上高は前年同期比8.2%減の22億3,700万元、純利益は同20.3%減の3億8,100万元にとどまり、BOCIは同期決算に落胆したとしている。粗利益は8億6,300万元で、粗利益率は38.6%と、ほぼ前年同期(38.7%)並み。純利益率は17.0%と、前年同期の19.6%、前期の17.9%から低下した。

 販売管理費は18年1~3月に一段の増大傾向を示した。金額そのものは前年同期比でわずか3.0%程度の増加率だったが、売上高が減少した影響で、対売上比率は21.7%まで上昇。17年1-3月期以来の高水準を記録し、同期業績が予想を下押しする主な要因となった。

 ただ、BOCIはEMUの引き渡しペースの加速を受け、同社利益がこの先プラス成長を回復するとみている。同社はまた、新エネルギー車(NEV)向けの電気制御システム事業に参入しているが、この新規事業については19~20年に売り上げ貢献を開始するとの見方。同事業の今後の成長を楽観視している。

 現在株価の18年予想PERは12.9倍と、ヒストリカル平均を下回る水準にあるが、BOCIは中長期的に、NEV向け電気制御システム事業が利益成長やバリュエーションの押し上げに寄与するとの見方。現行の利益見通し(17年純利益は25億2,300万元。18年、19年の予想純利益は28億2,600万元、31億2,300万元)および目標株価を据え置き、同社株価の先行きに対して強気見通しを継続している。