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2018年から2019年にかけては『アジアの選挙』の年となります。マレーシアは、近日中に総選挙が実施されることになりました。インドでは既に地方選が行われているほか、韓国やインドネシアでも6月に統一地方選が控えています。タイでは民政への移管のタイミングを計る総選挙が2019年2月までに行われる見込みです。 『アジアの選挙』の年は拡張的な財政政策と選挙に伴う消費拡大により景気にとって追い風の年となりそうです。
【ポイント1】近く行われるマレーシア総選挙
韓国地方選は南北首脳会談がカギ
マレーシアのナジブ首相は4月7日、連邦議会下院を解散しました。60日以内に総選挙を行う必要があるため、5月15日から始まるラマダンの前にも実施されるとみられます。マレーシア景気が好調であることや与党に有利とされる選挙区の区割り変更などにより与党連合は優位とみられるなか、マハティール元首相が率いる野党連合がどの程度与党に迫れるかが注目されます。
韓国では6月に統一地方選が行われます。文大統領は高い支持率を維持していますが、与党の大物議員がセクハラで政界引退に追い込まれたため、与党も盤石ではありません。4月27日に行われる北朝鮮との南北首脳会談を経て、与党の支持率がどの程度回復するかが焦点です。
【ポイント2】インド、インドネシアで地方選
タイは総選挙へ一歩前進
インドネシアでは6月に、2019年4月の大統領選の前哨戦となる主要州の州知事選が行われます。原油高が続くなか、インドネシア政府は燃料補助金を復活させることを検討するなど、選挙に向けた景気対策を行う模様です。
インドでは、4月以降も州議会選挙が行われます。2019年の総選挙を前に、改革を推進するモディ首相率いるインド人民党(BJP)が州議会選挙で勢いを維持できるかが注目点です。
2014年以降、軍事政権下にあるタイの暫定議会は、3月に下院選挙法案と上院選任法案を可決したことで、2019年2月までの総選挙実施へ向けて一歩前進しました。大きくずれ込んでいるタイの民政移管が円滑に行われるかが注目されます。
【今後の展開】『アジアの選挙』の年は景気に追い風
『アジアの選挙』の年は、政権側が国民からの支持拡大のため財政政策を拡張的に運営しやすく、選挙活動に伴う消費の活性化も想定されることから、各国・地域の景気にとっては追い風の年となりそうです。
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