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昨年10月の衆議院議員選挙で自民党は圧勝し、今年9月の自民党総裁選で安倍首相は3選され長期政権が確実視されていました。ところがここにきて『内閣支持率』が大幅に低下し、それを嫌気した外国人投資家の売りなど国内株式市場へ影響が出ています。『内閣支持率』低下の要因は、学校法人「森友学園」に関する審議のため、国会に提出された財務省の決裁文書の書き換えが発覚したためです。
【ポイント1】『内閣支持率』は大幅に低下
森友学園問題に対する不信感が要因
森友学園問題に対する国民の不信感は強く、『内閣支持率』が大幅に低下しています。3月18日期限で実施された報道大手4社の調査では『内閣支持率』が、前回調査時と比べ9~14%低下となり、30%台となりました。同時に不支持率も大きく上昇しました。一方、自民党の支持率低下は小幅にとどまり、野党の支持率上昇には結びついていません。
【ポイント2】3度目の『内閣支持率』低下
過去2回は選挙等により支持率回復
現政権下で『内閣支持率』が大幅に下落するのは、今回が3度目となります。1回目は2015年の集団的自衛権の行使を一部容認する安全保障関連法案の成立前後でした。2回目は2017年の学校法人「加計学園」と森友学園問題が追及された時期(同年7月)でした。
その影響などから同年7月の東京都議選では、自民党は大敗しましたが、同年10月の衆議院議員選挙で大勝し、『内閣支持率』も回復しました。
【今後の展開】株式市場の動向を見る上でも『内閣支持率』の行方が注目される
今回の『内閣支持率』の低下と同様の背景により『内閣支持率』が低下した2017年春から夏にかけての株式市場の動きを見ると、『内閣支持率』が低下した局面では、日経平均株価は上値が重く、もみ合いとなりました。その後衆議院議員選挙で自民党が大勝し、『内閣支持率』が上昇すると、日経平均株価は上昇基調となり、2018年1月23日には24,000円台を回復しました。
現状、『内閣支持率』の低下に加えて、米中間の貿易摩擦問題などで、株価は上値の重い展開が続いています。株式市場の動向を見る上でも、今後の首相及び政府関係者による森友学園問題への対応などにより、『内閣支持率』が回復していくかが注目されます。
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