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日本は景気拡大が続いていることなどから、ここ数年『大学生の就職内定率』は改善傾向にあります。『大学生の就職内定率』は、文部科学省と厚生労働省が共同で調査する「大学等卒業者の就職状況調査」で知ることができます。両省は、共同で大学などの卒業(予定)者の就職(内定)状況について年4回の調査を行い、各翌月中旬頃に結果を発表しており、足元では2月1日現在の最新状況が発表されています。
【ポイント1】『大学生の就職内定率』は、91.2%
調査開始以降同時期で過去最高
3月16日に発表された「2017年(平成29年)度大学等卒業予定者の就職内定状況調査(2月1日現在)」によると、今春卒業の『大学生の就職内定率』は、前年同期比+0.6ポイントの91.2%となりました。同時期の内定率は2010年度を直近の底として上昇してきており、1996年度の調査開始以降の過去最高となりました。
また、就職希望率も過去最高を更新しました。大学卒業予定者全体では、同+0.2ポイントの77.9%でした。男女別では、男子大学生は同+0.4ポイントの72.5%、女子大学生は同▲0.1ポイントの85.4%と、男女間では差があります。
就職希望者に、進学希望者や自営業、家事手伝い等を含めた、大学卒業予定者全体に占める内定率は、71.1%となりました。
【ポイント2】男子は89.9%、女子は92.8%
地域別では、中部地区が最も内定率が高い
男女別に見ると、男子大学生の内定率は同+1.1ポイントの89.9%と前年度から上昇しました。一方、女子大学生は92.8%と、もとより男子大学生よりも高い水準にあることもあり、同横ばいでした。
地域別では、中部地区が93.0%と最も内定率が高くなっています。また、九州地区は同+2.2ポイントの89.0%と最も伸び幅が大きくなっています。
【今後の展開】今春も前年度並みの高い就職率となることが予想される
前年度の卒業者の就職率(2017年4月1日現在)は97.6%で過去最高でした。現在の進捗であれば、今年度の大学生の就職率もこれに近い水準にまで高まると考えられます。雇用情勢を見ると、景気回復が続く中、一部の業種では人手不足が顕著となっています。学生の売り手市場が続く中、学生はより企業研究を進め、企業も学生により自社を知ってもらうという、双方からの働きかけにより“雇用のミスマッチ”を防ぎ早期離職を減らすことは、日本経済の成長力のサポートになると期待されます。
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