・今回は「とうもろこし」に関連する国について解説します
・複数のヒントをもとにクイズにトライして、とうもろこしの基礎知識を身に付けましょう

今回は、「とうもろこし関連国」に注目

 前回は貴金属の生産国に注目しましたが、今回は、対象を穀物のとうもろこしに絞り、生産国・輸出国などの状況を探っていきたいと思います。

 とうもろこしの生産国での干ばつ・好天などの気象状況の変動を知らせるニュースが、将来、とうもろこしの生産量が多くなるか、少なくなるかを連想させ、直接的な価格変動の要因になることがあります。穀物も貴金属も、やはり生産国の全体像状況をあらかじめ把握しておくことが重要だと言えます。
 

とうもろこし関連国☆コモディティクイズ 全4問

今回は生産国や輸出国といった供給側の関連国に加え、輸入国や消費国といった消費側の関連国についても記載しました。国旗や地図上の位置、マスの大きさ(国名の文字数)をヒントに、とうもろこし関連国に関する各設問の上位3カ国を考えてみましょう。

※各データは米国の農務省(U.S. DEPARTMENT OF AGRICULTURE 以下、USDA)の統計をもとに作成しました。統計上、フランスやドイツなどのEU加盟国は「EU」と1つにまとめられています。

問1:とうもろこしの生産国
上位3カ国、1位、2位、3位はどこの国でしょう? 

出所:USDAのデータをもとに筆者作成
★答えと解説は2ページ目にあります

 

問2:とうもろこしの輸出国
上位3カ国、1位、2位、3位はどこの国でしょう? 

出所:USDAのデータをもとに筆者作成
★答えと解説は、このページの下段にあります

 

問3:とうもろこしの輸入国
上位3カ国、1位、2位、3位はどこの国でしょう?

出所:USDAのデータをもとに筆者作成
★答えと解説は2ページ目にあります

 

問4:とうもろこしの消費国
上位3カ国はどこでしょう?

出所:USDAのデータをもとに筆者作成
★答えと解説は2ページ目にあります


 

とうもろこし関連国☆コモディティクイズ 回答と解説

問1:生産国の正解は…

上位3カ国(シェア)は、
1位 アメリカ(35.8%)
2位 中国(20.4%)
3位 ブラジル(9.2%)です。

適度な緯度、耕作地として使える土地が広い国が上位にランクインしています。

出所:USDAのデータをもとに筆者作成

 

問2:輸出国の正解は…

上位3カ国は
1位 アメリカ(39.2%)
2位 アルゼンチン(16.2%)
3位 ウクライナ(15.1%)です。

輸出は「他国の消費を支える」意味があります。これらの輸出国が、消費量に比べて生産量が少ない国の消費を支えていると言えます。

出所:USDAのデータをもとに筆者作成

 

問3:輸入国の正解は…

上位3カ国は、
1位 EU(10.8%)
2位 日本(10.7%)
3位 メキシコ(10.3%)です。

輸入は 「自国の消費を他国からの輸入によって満たす」意味があります。これらの輸入国において、生産量が少ない日本は家畜のえさとして使うとうもろこしの大半をアメリカから輸入しています。また、メキシコは、生産量は比較的多いのですが、NAFTA(北米自由協定)締結後、アメリカからの輸入量が増加しています。

出所:USDAのデータをもとに筆者作成

 

問4:消費国の正解は…

上位3か国は、
1位 アメリカ(29.7%)
2位 中国(21.9%)
3位 EU欧州連合(7.0%)です。

圧倒的にアメリカが多いのは、とうもろこしの主な用途である「家畜のえさ」で多くの量が消費されること以外に、ガソリンに混合するエタノールの原料にもなっているためです。
 

出所:USDAのデータをもとに筆者作成


いかがでしたでしょうか?
余裕がある人は、4位以下の国も覚えてみてください。

とうもろこし価格に直接的な影響をあたえるこれらの国の状況を把握しておくことは、例えば配合飼料メーカーなどのとうもろこしに関連した企業の株価を見通す上でも、重要だと思います。


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