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『自動運転車』の技術は国や業界団体などにより異なりますが、概ね5段階に分けられます。このうち、現在普及が進んでいるのはレベル1~2に当たる先進運転支援システム(ADAS)です。主要自動車メーカーによる自動運転技術は着実に進展しており、昨年、アウディは世界で初めてレベル3に当たる技術を搭載した車種を発表しました。今後の普及に向けては法制面の整備が必須であり、多方面で議論が重ねられています。
【ポイント1】日本初、レベル4の公道実験がスタート
現在普及が進んでいるのはレベル2の段階
2017年12月、運転席が無人の『自動運転車』による公道実験が日本で初めて行われました。これは5段階の自動運転レベルの分類で見るとレベル4に当たります。一方、現在主要自動車メーカーが販売する車の多くに搭載されている先進運転支援システムは、カメラやレーダー等のセンサーを使用して、車の周辺情報を認識し、必要に応じて運転を支援する技術です。この技術は、自動運転レベルのレベル2に当たります。
【ポイント2】レベル3の発売・普及がすぐそこに
ネックとなるのは法制面
国内自動車メーカーでは、例えば、日産自動車は、高速道路において同一車線内で自動運転を行う「プロパイロット」を搭載しています。今後は、2018年には高速道路での車線変更を自動的に行う複数レーンでの自動運転技術を、2020年までには交差点を含む一般道での自動運転技術を投入予定となっています。
また、アウディは2017年に市販モデルとして世界初となるレベル3に当たる自動運転技術を搭載した車種を発表しました。この技術は、自動車専用道路上で一定以下のスピードの下、ハンドルから手を放した状態で運転が可能となるものです。
【今後の展開】関連法の改正など、法制面での進捗に期待
自動運転技術が着実に進展する中、自動車関連各社は自動運転技術の開発に向けてさらなる人材確保を行っています。こうした技術の実用化へ向けた取り組みに加え、今後レベル3以上の『自動運転車』が実際に公道を走行するためには、自動運転時に事故等が発生した場合、その責任を“誰に、どのように問うのか”などの法整備が必要であり、多方面でその議論が重ねられています。昨年は、米国では20州で自動運転のルールが新設されたり、ドイツではレベル3に対応した道路交通法の改正が行われるなど、欧米では法整備の動きが進んでいます。日本では、来年の通常国会で道路交通法など関連法の改正案提出を目指しており、その進捗に注目です。
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