今朝(3月13日)の市場概況

ドル/円:米国務長官の解任で106円台前半に急落

 トランプ大統領が、ティラーソン国務長官の解任を発表。NY時間に107.28円まで円安が進んでいたドル/円は、突然の更迭人事に驚き、106.50円割れまで急落しました。

 106.40円からスタートしたこの日のドル/円は東京時間朝に106.24円まで下げて当日安値をつけましたが、森友学園問題は麻生財務大臣の辞任まで発展しそうにないとの安心感で大幅反発。先週の米雇用統計後の高値を上に抜けて、高値107.29円まで上昇していました。

 米朝首脳会談の準備が進むなかで、融和推進派のティラーソン氏が解任されて後任に強硬路線のポンペオ氏が充てられたことが、どのような影響をもたらすのか現時点では不明。しかし、たった1週間のうちにコーン・米国家経済会議(NEC)委員長とティラーソン国務長官という重要閣僚が相次いで去ることになったトランプ政権は不安定さを増し、せっかく盛り上がっていたリスクオンの勢いが損なわれたことは事実です。ダウ平均株価は170ドル超下落してます。

 

 

ユーロ/ドル:上昇。一時1.24ドル台にのせる

 ユーロ/ドルは1.23ドル前半でしばらくもみあいを続けた後、ティラーソン国務長官の解任を受けたドル売りで1.2407ドルまで急上昇しました。

 

 

ポンド/ドル:急上昇。ブレグジット交渉に期待

 ポンド/ドルは、先週の米雇用統計後につけた安値1.3781ドルをベースにして、順調に上昇、この日はドルの下落にも助けられて1.3993ドルをつけました。

 英国とEU(欧州連合)のブレグジット移行期間にかかわる交渉の難航が、ポンド/ドルの上値を重くしていました。ところがここにきて、今月末のEUサミットで一定の合意に達すだろうとの楽観論が買戻しにつながっています。とはいえ、2019年4月に英国がEUを去るという事実は変わりようがなく、ポンドの中期的な買い材料にはならないと思われます。

 

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