LNGターミナル事業の急成長で17年に好決算期待、18年も利益成長持続へ
現地コード | 銘柄名 |
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00135 |
昆侖能源有限公司 (クンルン・エナジー) |
株価 | 情報種類 |
7.32HKD (2/27現在) |
株価 企業情報 チャート |
BOCIは昆侖能源のLNG(液化天然ガス)ターミナル部門の2017年通期の好決算を見込み、その他事業部門の業績が下押ししても十分穴埋めが可能とみている。同社の利益成長率は18年に同業銘柄を下回る可能性があるが、株価の低バリュエーションや最近のアンダーパフォームを理由に、悪材料はほぼ織り込み済みとの見方。18~19年の利益見通しを4-8%増額修正し、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。
昆侖能源は17年12月半ば、筆頭株主のペトロチャイナ(00857)から、中石油京唐液化天然気有限公司の出資持ち分51%を取得し、ペトロチャイナ系列のLNGターミナル3カ所すべての過半数株を握った。これに伴い、17年本決算では買収資産の業績をフルに計上し、前年収益を修正する見込み。ターミナル3カ所の総処理量は前年比倍増の1,110万トンに達しており、同社全体の業績底上げに寄与する見通しとなった。ターミナル3カ所の処理量の急増(それぞれ53%増-121%増)は、中国の17年のLNG輸入が前年比82%の急増を記録したことが背景。LNGターミナルは営業レバレッジが高いために(固定費の割合が高い)、部門増益率はさらに上向く可能性が高く、BOCIは前年同期比160%増の12億HKドルを予想している。17年にはLNG加工プラントをめぐって減損損失を積み増す可能性があるものの、LNGターミナルの大幅増益で穴埋めし、同社全体では予想利益を達成する見通しという。
一方、最大の利益源である陝西-北京パイプラインに関しては、17年9月に実施した輸送料金の12%の値下げが痛手。BOCIはパイプライン部門の18年の純利益が前年比18%減少するとみている。ただ、全体では18年に一桁台の利益成長を確保すると予想。クリーンエネルギーとしての天然ガス利用促進策が、都市ガス部門の販売増を支える見通し。また、17年の旺盛なLNGトラック需要が、この先のLNG需要の伸びにつながるとの見方。LNG加工プラントの赤字縮小も18年の増益決算に寄与するとみている。
昆侖能源の株価は年初からこれまでに約10%値下がりし、同業銘柄(他社は5%安から14%高)の中で最低のパフォーマンスだった。ただ、BOCIは同業銘柄と比べた低成長予想が株価にほぼ反映されたと指摘。18年の予想ROE(株主資本利益率)が12.9%に達する見通しなどから、18年予想PBR(株価純資産倍率)1.2倍に当たる現在株価はかなり魅力的な水準にあるとしている。
BOCIは香港上場の天然ガス銘柄を対象としたPBR対ROE分析を基に、同社の目標株価を引き上げた。18年の予想ROE12.9%をベースとし、目標株価算出上の基準を17年予想PBR1.52倍から18年予想PBR1.52倍に変更した。一方、レーティング見直しにつながる可能性がある潜在リスク要因としては、◇LNG加工プラントの損失が予想より膨らむ可能性、原油安の可能性――を挙げている。
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