IMMポジション推移(02/06 ~ 02/27)

 

円:ネットショート、前週比1割減る

 CFTC(全米先物取引委員会、Commodity Futures Trading Commission)発表による2月27日現在の建玉報告によると、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)通貨先物市場における投機筋の円のネット枚数(円の買い建玉と売り建玉の差)は9万6,651枚のショートで、円の売り持ちが多い状況が66週続いています。ドル換算では、約114億ドル相当のドルの買い持ち(円の売り持ち)。円ショート金額は前週比10.8%(約13億ドル相当)減少しました。

 円ショート枚数が10万枚を切ったのは、昨年10月3日の週以来のこと。IMMの投機家も、ようやく円ショートを処分しなければいけないと思いはじめたようです。

 建玉別の増減率は、買い建玉(円ロング)が前週比マイナス2.4%、売り建玉(円ショート)は前週比マイナス8.4%。円の買い建玉と円の売り建玉が共に減っています。損切りと利食いが同時進行しているようです。

IMM円  2016.02 ~ 2018.02

 

 

ユーロ:ネットロング、4週ぶりに増加

  • ユーロのポジションは、買い残高が多い状況が43週続いています。
  • 買い建玉から売り建玉を引いたネット枚数はプラス13万7,977枚で、前週比9.4%の増加。
  • ユーロ金額に引き直すと、約172億ユーロ(=約213億米ドル)のユーロ買い持ち。
  • 建玉別の増減率は、買い建玉が前週比プラス3.9%、売り建玉はマイナス2.8%。売り建玉が減り、買い建玉が増えました。

IMMユーロ  2016.02 ~ 2018.02

 

 

豪ドル:ネットロング、再び縮小

  • 豪ドルのポジションは、買い残高が多い状況が8週続いています。
  • 買い建玉から売り建玉を引いたネット枚数はプラス9,574枚で、前週比19.4%の減少。
  • 豪ドル金額に引き直すと、約10億豪ドル(=約7億米ドル)の豪ドル買い持ち。
  • 建玉別の増減率は、買い建玉が前週比プラス0.2%、売り建玉は前週比プラス6.8%。売り建玉が積み増され、売りと買いの勢力が逆転しつつあります。

IMM豪ドル  2016.02 ~ 2018.02

 

 

ポンド:ネットロング、前週比6割強の大幅増加

  • ポンドのネットポジションは、買い残高が多い状況が14週続いています。
  • 買い建玉から売り建玉を引いたネット枚数はプラス12,687枚で、前週比62.6%減少。
  • ポンド金額に引き直すと、約8億ポンド(=約10億米ドル)のポンド買い持ち。
  • 建玉別の増減率は、買い建玉が前週比プラス8.6%、売り建玉は前週比プラス0.2%。先週はロング存続の瀬戸際まで追い詰められましたが、急速に買いが積み上がりました。

IMMポンド  2016.02 ~ 2018.02