前日(2月23日)の市場概況

ドル/円:日米の金利で上下に振れる

 106円台後半からのスタートとなった2月23日(金)のドル/円は、徐々に上昇して、欧州時間に高値107.13円をつけました。そこから売り戻されてNY時間にはこの週の安値となる106.51円まで下落。再び107円近辺まで反発。始値とほぼ同レベルの106.84円で取引を終えました。(チャート1)

 NY時間にドル/円が売られたのは米長期金利が弱含んだことが理由とされていますが、一方で円金利の上昇期待も強まっています。この日発表された日本の全国消費者物価指数は、前年比1.4%上昇。原油価格の上昇によるところが大きいものの、日銀は物価上昇が軌道に乗ったと判断して、来月にもYCC(イールド・カーブ・コントロール)金利の調整を行い、出口戦略に向けて一歩踏み出す可能性があります。米長期金利低下と円金利上昇期待の両方が、マーケットの目線を円高方向へ向かせているようです。

 

 

ユーロ/ドル:1.23ドルをはさんで小動き

 ユーロ/ドルは、木曜日に1.2259ドルでいったん底打ちして、ECB(欧州中央銀行)議事録の公表後に1.2351ドルまで戻しました。この日の高値は1.2336ドルまで。イタリア総選挙でアンチ・ユーロ政権が誕生することへの不安があり、1.24ドル台に戻れず上値が重い状況。(チャート2)

 

 

ユーロ/円:昨年9月以来の安値更新

 円高の警戒感とユーロ安の不安は、ユーロ/円の下落となって表れています。この日のユーロ/円は131.84円から130.93円まで下落、昨年9月以来の安値をつけました。次のサポートは130円ちょうど、その下は129.35円になります。(チャート3)